フラッシュ2024年6月3日
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生物工学/医療
鳥インフル、非加熱牛乳で感染の可能性 東大など研究
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]東京大学、ウィスコンシン大学マディソン校などの研究グループは、H5N1鳥インフルエンザウイルスを含む牛乳を飲むことで感染する可能性があることを発見した。2024年3月に米国で乳牛からH5N1鳥インフルエンザウイルスが検出され、牛乳を介した感染の可能性が懸念されている。
研究グループはまず、63℃で30分と、72℃で15分の条件でH5N1鳥インフルエンザウイルスを含む牛乳を熱処理し、鶏卵や培養細胞に接種。その後の感染性を観察した。その結果、感染性ウイルスの量は3万分の1以下に減少したが、感染性ウイルスを完全に不活化することはできなかった。そして熱処理しなかった牛乳では、4℃の環境でウイルスが5週間に渡って感染性を維持していた。
続いて、熱処理していない牛乳をマウスに経口投与して経過を観察した。その結果、マウスは投与翌日に発症した。4日目に各臓器でのウイルスの増殖度合いを確認したところ、呼吸器だけでなく脳や乳腺などの臓器でもウイルスが増殖していた。以上の結果から、H5N1鳥インフルエンザウイルスを含む牛乳を熱処理せずに飲むと感染して発症する可能性があると分かった。
研究成果は5月24日、ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(New England Journal of Medicine)誌にオンライン掲載された。
(笹田)
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