50万人の遺伝子解読データ
バイオ製薬会社6社が公開へ
リジェネロンをはじめとする製薬会社6社が、2020年までにUKバイオバンクが収集した50万人分の遺伝子情報を解読し、結果のデータをすべて公開すると発表した。医薬品メーカーなどが健康問題の原因となる遺伝子配列を見い出すことが飛躍的に容易になると期待される。 by Antonio Regalado2018.02.06
遺伝学をビッグデータの新時代に飛躍させようとする取り組みとして、製薬会社6社が2020年までに50万人の英国人の遺伝子情報を解読し、データをすべて公開すると発表した。
この計画は、DNAサンプルの供給源であるUKバイオバンク(UK Biobank)を、遺伝子と健康に関するデータの世界の一大集結地にして、病気を解明するための強力なツールを科学者や製薬会社に提供しようというものだ。
UKバイオバンクはすでに宝の山だ。公開データベースには、英国内50万人のボランティアから慎重に集められた医療記録、検査結果、心理アセスメントが含まれている。
昨年7月のデータの大規模公開の第一弾は、情報提供者のプライバシーを守るために匿名化されたが、科学者たちを感動させた。マウスのクリックだけで、糖尿病からテレビ視聴習慣まですべての遺伝的基盤を調べられるのだ。
しかし、このビッグデータに含まれる遺伝子データは限られている。今回は、配列解析作業をするコンソーシアムが、各ボランティアの約2万の遺伝子すべてを解読する予定だ。こうした「エクソーム」の配列解析は、完全なゲノムの解読には至らないが、医薬品メーカーにとって最も重要な部分を捕らえることができる。それは生命の構成要素となるタンパク質の遺伝子配列であり、この部分がゆがんだ状態になると、多くの健康問題を引き …
- 人気の記事ランキング
-
- Can the US battery market untangle from China? 送電網の蓄電池から中国製を締め出し、米国が払う「自立」の代償は
- Promotion How AI could reshape Japan’s white-collar workforce 【10/6開催】AIで浮いた人材、次の一手は地方に——冨山和彦氏ら登壇
- This geneticist’s age-reversal tech could help restore sight 失明マウスの視力回復に成功、若返りブームの震源となった研究者
- Donated livers can be made biologically younger 「若返る」提供肝臓、機械灌流が生物学的年齢を逆戻りさせる
- Meet a mouse whose brain cortex is made up of human cells 脳容積の半分がヒト細胞に、スタンフォード大が作った「異種皮質マウス」
