平昌五輪の米国代表スキーチーム、訓練の秘密兵器はVRシステム
実質現実(VR)による職業訓練が適用される、少しばかり先端の新しい分野が見つかった。オリンピックのスキー代表選手を、競技会場となるコースに慣れさせる訓練に使うのだ。
VRを使ったウォルマートの訓練システムの構築も手がけているストライバー(Strivr)は2017年の初めに、米国スキー代表チームの訓練プログラムを開発した。ストライバーは訓練プログラムを作成するため、スキー競技者のヘルメットのてっぺんに360度カメラを取り付けて、オリンピックで使用するコースをスキーで滑り降りてもらった。
このVRシステムはYouTubeの360度動画のように動作し、コースを滑り降りる感覚をおおよそつかむことができる。ユーザーの頭部の回転には反応するが、ユーザーがバーチャル環境内を自由に移動することはできない。システムは、力覚フィードバックを得られる屋内用スキー練習機器であるスカイテックスポート(SkyTechSport)製シミュレーターと組み合わせて使用する。
このシステムを使った競技者は、精神的なゆとりを持つことができる。競技会場に到着する前から、まるで何度も韓国の平昌のコースをスキーで滑り降りたことがあるかのような感覚を得られるという。競技者がけがをしている際も、準備を続けられる。このシステムがオリンピックでいかなる結果をもたらすか、見守る必要がありそうだ。
- 参照元: Sporttechie
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