中国、自動運転車向けチップ開発急ぐ 50憶ドル市場に照準
独自のハードウェアを開発したいという中国の飽くなき欲求が、無人タクシーの世界へ拡大していくのは自然なことだ。
中国は、独自のチップを設計して大量生産したいことを隠そうとしてこなかった。すでに迫り来る人工知能(AI)ハードウェアの一大ブームを後押しするようなプロセッサーの開発に中国が躍起になっているのだ。
ブルームバーグ(Bloomberg)によると、中国国内の企業は、国産無人乗用車の頭脳となるチップの開発を期待されているという。バイドゥ深層学習研究所(Institute of Deep Learning)の元主任研究員が設立したホライズン・ロボティクス(Horizon Robotics)のようなスタートアップ企業などが、車の周りに配置されたセンサーから収集したデータを処理する低電力チップの開発を急いでいる。
中国の大手テック企業は、独自の無人乗用車の開発に向けて全速力で突き進んでいる。中国には3億台以上の自動車がある。ガートナーが50億ドルに達すると予測する、自動運転車用チップの市場シェアが手に入るのだ。もし中国企業の野心がその他の市場に拡大したら、すぐにもモービルアイ(MobilEye)、エヌビディア(Nvidia)、インテルといった欧米のライバル企業と張り合うことになるかもしれない。
- 参照元: Bloomberg
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