KADOKAWA Technology Review
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10 breakthrough Technology

202310 Breakthrough TechnologiesMITテクノロジーレビューが選んだ、
世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューは毎年、その年を代表する10大テクノロジーを選んでいる。これらのテクノロジーの中には、見覚えのあるものもあれば、意外なものもあるかもしれない。

私たちの生活に大きなインパクトを与える進歩とは何か? なぜそれが重要なのか? 説明しよう。

概論を読む SCROLL TO EXPLORE
高コレステロールのCRISPR治療

これまで遺伝子編集ツール「CRISPR」による治験は、希少な遺伝性疾患に限られていた。だが、CRISPRの新たな手法により、今後は、通常疾患の治療にも適用されるようになるかもしれない。

なぜ重要か?
CRISPRで高コレステロール治療
画像生成AI

テキストから画像を生成するAIモデルは、創造の意味を私たちに問いかけている。「生成AI」が私たちをどこに連れて行くのか、2023年も注視する必要があるだろう。

なぜ重要か?
画像を生成するAI
RISC-V

コンピューターチップの設計は高額な費用がかかり、ライセンスを得るのも困難だ。「RISC-V」と呼ばれるオープン標準の設計基準により、こうした状況が一変しようとしている。

なぜ重要か?
A chip design that changes everything
量産型軍事ドローン

戦争や紛争で、米国以外の国が製造しているドローンが使われることが多くなってきた。これらのモデルは米国のハイエンドモデルに性能は劣るものの、安価であるうえ、輸出の制限がないので、どんな国でも購入できるのだ。

なぜ重要か?
Mass-market military drones
遠隔医療で中絶経口薬

米国で中絶の権利を認めた過去の判例が覆され、薬を用いた自宅での中絶が徐々に広まっている。中絶を禁止する州の住民のために、中絶薬の遠隔入手を支援する団体やスタートアップも現れた。

なぜ重要か?
Abortion pills via telemedicine
オンデマンド臓器

臓器移植を待ちながら、移植手術を受けられずに亡くなっていく人は多い。動物の臓器を移植する技術や、臓器の人工作成技術が実現すれば、臓器移植リストを過去の産物にできるかもしれない。

なぜ重要か?
Organs on demand
避けられないEVシフト

電気自動車(EV)がようやく、自動車産業において存在感を現し始めた。各国の自動車メーカーは、政府の政策などに後押しされ、サプライチェーンを構築し、生産能力を高め、よい高性能のモデルを発表するようになっている。

なぜ重要か?
The inevitable EV
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡

2022年に運用を開始したNASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、先代の宇宙望遠鏡の100倍の解像度を持つ。宇宙の最初の星や銀河の形成をはじめ、天文学のさまざまな分野で新しい知見をもたらしてくれそうだ。

なぜ重要か?
James Webb Space Telescope
古代DNAの解析

損傷したDNAを解読可能にする新しい手法が登場し、わずかな手がかりから古代人のDNAを調べられるようになったことで、遠い過去に関する驚くべき事実が明らかになりつつある。

なぜ重要か?
Ancient DNA analysis
バッテリーのリサイクル

リチウムイオン電池の需要が急増し、材料の調達が困難になっている。使用済みバッテリーから貴重な金属を回収するリサイクルは今後、ますます重要になっていくだろう。

なぜ重要か?
Battery recycling
このリストについて

10 Breakthrough Technologies 2023

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、サイバーセキュリティ、宇宙科学などの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画です。 毎年、本誌の専門記者と編集者によって推薦された数十のテクノロジーの中から選定されます。紹介されているテクノロジーの中には、すでに広く普及しているものもあれば、間もなく実現するものもあります。本企画は今年で22年目を迎えます。

2022年版を見る
CREDITS on Global Edition
Design & Engineering
  • Lead developer:Andre Vitorio
  • Design:Vichhika Tep
  • Product:Allison Chase
  • CTO:Drake Martinet
Editorial
  • Special projects editor:Amy Nordrum
  • Editing:Allison Arieff, Rachel Courtland, Niall Firth, Mat Honan, Amy Nordrum, David Rotman, and Amanda Silverman
  • Copy editing:Linda Lowenthal, David Richwine
  • Engagement:Juliet Beauchamp, Abby Ivory-Ganja
  • Fact checking:Matt Mahoney
Art
  • Art direction:Stephanie Arnett, Eric Mongeon
  • Illustration:David Alabo, Michael Byers, Erik Carter, Nick Little, Amrita Marino
  • Photography:NASA, Redwood Materials
  • JWST Model:NASA, Paul (Sketchfab), licensed under Creative Commons
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