フラッシュ2022年2月7日
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冬眠期のツキノワグマ血清で、ヒトの筋肉細胞量が増加=広大ら
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]広島大学などの研究グループは、冬眠期のツキノワグマ血清に、ヒトの筋肉細胞の総タンパク質量を増加させる効果があることを明らかにした。
クマなどの冬眠動物は冬眠中であっても筋肉がほとんど衰えないことが知られている。研究チームは、冬眠期に採取したツキノワグマ血清を試験管内でヒト骨格筋培養細胞に添加。その結果、骨格筋細胞における総タンパク質量が増加することを確認した。冬眠期のツキノワグマ血清添加は、タンパク質合成系の制御系であるAkt/TOR系の制御に関与する可能性があることと、タンパク質分解系因子の1つであるMuRF1の発現量を転写因子FOXO3aの制御系を通して調節することなどが明らかになったという。
ヒトの骨格筋は、不活動状態になると筋タンパク質量や筋力が1日当たり0.5~1.0%ほど減少し、進行するとサルコペニアという状態に陥る。サルコペニアは高齢者の転倒や寝たきりの原因になるなど、生活の質(QOL)の低下に直結する。今後、冬眠動物の筋肉量維持機構の解明が進むことで、ヒトの寝たきり防止や効果的なリハビリテーション手法の開発につながることが期待される。研究成果は1月25日、米オンライン科学誌「プロス・ワン(PLOS ONE)」に掲載された。
(笹田)
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