フラッシュ2022年4月1日
-
燃料電池コスト削減へ前進、触媒の酸素還元反応活性を向上=量研など
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]量子科学技術研究開発機構(量研)、東京大学、日本原子力研究開発機構の研究グループは、固体高分子形燃料電池の触媒性能を2倍以上高めることに成功した。燃料電池車(FCV)などで使われている固体高分子形燃料電池は、触媒に白金を使用しており、コスト削減には触媒の活性を高め、白金の使用量を減らすことが必要になっている。
この触媒は、固体高分子形燃料電池酸素極の酸素還元反応触媒を指し、一般には白金の微粒子を炭素材料に保持させた構造になっている。今回の研究では、炭素材料に欠陥構造を導入し、その表面に白金微粒子を形成させる新しい手法で触媒を作成した。この結果、欠陥導入がない触媒に比べて2倍以上優れた酸素還元反応活性を達成した。さらに放射光実験と理論計算で、高活性化のメカニズムが白金微粒子から炭素材料への電荷移動に伴う界面相互作用の強化に起因した白金の酸化抑制にあることも発見した。
研究成果は3月31日、「フィジカル・レビュー・マテリアルズ(Physical Review Materials)」誌にオンライン掲載された。
(笹田)
-
- 人気の記事ランキング
-
- This scientist rewarmed and studied pieces of his friend’s cryopreserved brain 10年冷凍保存の脳は「驚くほど良好」——蘇生は「まったく別の話」
- Future AI chips could be built on glass AIチップの熱問題、解決策は「ガラス」 年内に商業生産へ
- What do new nuclear reactors mean for waste? 新型原子炉が続々登場、核廃棄物管理の「手引き」は書き直せるか
- The Pentagon is planning for AI companies to train on classified data, defense official says 【独自】米国防総省、軍事機密データでAIモデルの訓練を計画