フラッシュ2023年4月6日
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高エネ研など、40年ぶりに中性子過剰なウラン同位体を新発見
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]高エネルギー加速器研究機構(KEK)と理化学研究所(理研)を中心とする国際共同研究チームは、多核子移行反応(原子核同士を衝突させて、それぞれを構成する中性子や陽子を交換する過程)によって、中性子過剰なアクチノイド(原子番号89のアクチニウムから103のローレンシウムまでの15種類の元素の総称)を合成する手法を確立。中性子過剰なウラン同位体を40年ぶりに新たに発見した。
研究チームは238U(ウラン)ビームと198Pt(白金)標的との多核子移行反応で生成された多様な原子核を、理研の重イオン加速器施設「RIビームファクトリー(RIBF)」のKEK元素選択型質量分離装置(KISS)で収集・選別し、多重反射型飛行時間測定式質量分光器(MRTOF-MS)を用いて高精度で質量を測定。中性子過剰なウラン同位体「241U」の合成を世界で初めて確認した。
中性子過剰なアクチノイドの性質の情報は、天然に存在するウランやトリウムを合成した星の中での元素合成過程を解明する上で重要であるが、合成が困難であったためにこれまで実験的な研究が進んでいなかった。今回の研究手法を発展させることで、ウランの起源解明に向けて、これまで合成できなかった中性子過剰なアクチノイドに対する実験研究が進展することが期待される。
研究論文は、フィジカルレビュー・レターズ(Physical Review Letters)に2023年3月31日付けで掲載された。
(中條)
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