音声AIが職場にやってくる——アマゾンが企業向けアレクサを準備中
アマゾンの有名なパーソナル・アシスタントは、まもなく会議の調整を手伝えるようになりそうだ。
企業用ソフトウェアを音声で制御できるようにするために、アマゾンはビジネス向けアレクサ(Alexa)をリリースするつもりだ、とWebメディアのアクシオス(Axios)が伝えている。経営管理ソフトのコンカー(Concur)、顧客管理ソフトのセールスフォース(Salesforce)はすでに音声コマンドに対応した製品を開発しており、コワーキングスペースを提供しているウィワーク(WeWork)や金融のキャピタルワン(CapitalOne)といった企業が最初の導入企業となりそうだ。
企業環境で使われるようになることで、アレクサは新しい言葉を聞くことになり、音声データが増えることは人工知能(AI)の学習機会が増加することを意味している。アレクサを社内に設置してマイクが常に作動していることを気にしなければ、アマゾンにとって有益な情報源となるだろう。もちろん、管理職にとって軽食を大量に注文する極めて簡単な方法であることはいうまでもない。
だが、競合がいる。シスコシステムズ(Cisco)は 独自の企業向け音声対応AIを制作しており、マイクロソフトのコルタナ(Cortana)はすでに同社の企業用ソフトウェアの一部に実装されている。ついでにいえば、アレクサとコルタナの関係が接近しつつあると報じられているが、アマゾンはアクシオスに対して、その影響はないと語っている。
あとは……アレクサが会議中に突然笑い出さないことを期待しよう。
- 参照元: Axios
5Gから6Gへ、通信の世界的研究者・太田 香教授「U35」へのメッセージ
世界の工学者を魅了し続ける
eムック『生殖医療と倫理 変容する「生命の始まり」』特集号
壁を突破する「覚悟」——再生医療産業を開拓、畠 賢一郎氏に聞く
書評:サム・アルトマンはいかにして「AI帝国」を築いたか