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アップルがiOS 12を発表、AR市場の主導権獲得に照準
Apple
Apple’s software improvements could make AR as universal as iOS

アップルがiOS 12を発表、AR市場の主導権獲得に照準

アップルは明らかに、次期モバイル用OSを拡張現実(AR)の主流にしようとしている。

6月4日、アップルは開発者向けイベント「WWDC 2018」でiOS 12を発表した。もっとも話題になりそうな機能は、アイフォーン(iPhone)とアイパッド(iPad)で新しいAR体験ができるものだ。

「メジャー(Measure)」というARアプリを使うと、ユーザーは現実世界にある物体のサイズを測れる。アップルのソフトウェア・エンジニアリング担当上級副社長クレイグ・フェデリギは、ステージ上でこのアプリを使ってスーツケースの大きさを測ってみせた。

新しいAR開発キットには、ARゲーム向けのマルチプレイヤー・モード、改良型の顔追跡技術、3Dでの物体検出が導入されている。レゴの実演では、現実にレゴ・ブロックで作った構造をスキャンし、この新ツールを使ってデジタル・イメージを重ねる様子が紹介された。また、アップルとピクサー(Pixar)とは共同で新しいARファイル形式「USDZ」を開発してきたことも発表した。iOSのエコシステム全体でARファイルの共有が今までよりずっと簡単になる。

ポケモンGOの例を見れば分かるように、ARが消費者市場において可能性を秘めていることは間違いない。アップルは、自社の新しいARツールがこの流れをさらに加速させると見込んでいる。

マイク オルカット [Mike Orcutt] 2018.06.05, 11:28
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本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

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