「ゲーム依存症は病気」とWHOが認める
もしあなたが自分はゲーム中毒かもしれないと思っているとしたら、その疑いは正しいかもしれない。ニュー・サイエンティスト誌の報告によると、世界保健機関(WHO)は2018年の最新版の国際疾病分類に「ゲーム障害」を含めるつもりでいるという。しかし、それがいい考えかどうかについては議論がある。
WHOによるゲーム障害の定義は、 「人生における他の関心事よりもビデオゲームをすることが優先される」というものだ。生活の他の面に悪影響が生じていてもやめられず、通常そうした状態が1年以上続いている。
この定義については反論がある。ノースカロライナ州のデューク大学の精神科医であるアレン・フランシス教授は、実際には熱中しているだけの大勢の人もゲーム障害に診断されてしまいかねないとニュー・サイエンティスト誌に意見を寄せている。フランシス教授は「深刻な問題もなく気晴らしにゲームを楽しむ何百万人もの人たちに、過剰な治療が実施されてしまうだろう」という。
しかし、これまでWHOはスマートフォンやインターネットへの依存症のようなテクノロジーに関わる障害を認めてこなかった。そうした障害が実際に存在すると提言するには、「証拠が足りない」と考えてきたのだ。
更新:12月21日11時59分公開時、原文の「gaming disorder」を「ゲーム依存症」としていましたが、より正確な「ゲーム障害」に改めました。(1月5日20時45分)
- 参照元: New Scientist
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