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データ科学者の代わりに機械学習で稼ぐヘッジファンドが躍進中
Sam valadi | Flickr
Hedge Funds Are Increasingly Turning to AI—and That Might Be a Problem

データ科学者の代わりに機械学習で稼ぐヘッジファンドが躍進中

これまで金融会社は、AIストックピッカー(証券銘柄選択者)をなかなか受け入れてこなかった。すでに金融会社はデータサイエンティスト(quantitative analysts)を大量に雇用し、強力な非AIアルゴリズムの開発に何十億ドルもの投資してきたからだ。AIで稼げる余地はもうあまりないという人もいる。

それでも、ヘッジファンドは、投資競争で優位に立つためにAIを頼りにし始めている。高い手数料(一般的に利益の20%、投資家から預かった資産の管理手数料2%)を取るヘッジファンドは、手数料の価格には正当な理由あるとするために、ばく大な利益を必要とする。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、2017年、2つの業績の高いヘッジファンドが機械学習を使って利益をあげているという。1社は現時点で、利益の50%以上がAIによるものだと話した。

すべての金融会社がAIを使おうとしているわけではない。2008年、ヴォレオン(Voleon)という会社は、投資に機械学習を使う実験をするために設立された。当初は損失を出したが、第2世代プラットホームを開発した2011年から2015年まで継続して収益を上げた。2016年には損失を出したが、AIの利用は市場を勝ち抜く間違いのない手段ではないかと受け取られている。

サンフランシスコは新しいテクノロジーを常に熱心に取り入れる土地柄なので、AIを活用する投資方法は時代にうまく調和して発達するかもしれない。エコノミスト誌は最近、サンフランシスコに拠点を置く、AIを投資に大いに活用している2つの会社を紹介した。そのうちの1社は、ヌメライ(Numerai)というヘッジファンドだ。ヌメライは偏りのない投資を確実にするため、すべてのデータを暗号化している。

これは投資の未来にとって何を意味するのか。AIは理由もなく、市場を大きく不安定にする可能性がある。また、金融安定理事会(FSB)による新しい報告によると、AIは過去の金融危機データを十分に学習しておらず、大不況や、それに類する相場の急落が発生した時、適切な対処ができない可能性があると警告している。さらに、ヘッジファンドがAIを併用し続ければ、市場は逼迫する可能性があり、大きな打撃をより受けやすくなるだろう。

 

jackie.snow [Jackie Snow] 2017.12.15, 16:44
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