遺伝性網膜疾患の遺伝子療法、費用は両眼で85万ドルと判明
失明者のための治療を開発しているスパーク・セラピューティクス(Spark Therapeutics)は1月3日、途方もない価格を発表した。「ラクスターナ(Luxturna)」と呼ばれるその療法は昨年12月に米国食品医薬品局(FDA)の認可を得たが、 同社はその時点では価格を開示していなかった。
ところがいざフタを開けてみると、とてつもなく高価なものだということが判明した。
他に例を見ない部類の療法と考えていいだろう。ラクスターナは遺伝性の失明に対して唯一認可されている遺伝子療法である。片方の眼につき42万5000ドルで、1回ぶんの治療費として米国内で最も高額だ。両眼を治療すると85万ドルで、米国の平均的な家庭の純資産の10倍以上になる。
ラクスターナで視力が回復するのは、特定の遺伝子の突然変異が原因で網膜の退化が起こっている患者である。スパーク・セラピューティクスは該当する患者の数は明らかにしていないが、MITテクノロジーレビューの推定では年間に30人に満たなさそうだ。
この高額な治療は本当に価値があるのだろうか? ラクスターナは患者の視力が悪化するのを止められるし、視力がいくぶん回復することさえある。しかし治癒するわけではない。しかも、効果がどれだけ持続するのかもよくわかっていない。これに対して、欧州で市場に出ている遺伝子療法「ストリムベリス(Strimvelis)」は免疫不全の希少性疾患を効果的に治癒するが、こちらは何ともお買い得な71万4000ドルである。
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