KADOKAWA Technology Review
×
マガジン刊行記念「Vol.1 AI Issue」を新規購読でプレゼント。
さらに割引も。

ニューズラインエマージング・テクノロジーの最新情報をお届け。

NASAが深宇宙原子時計を起動、人類の火星到達の強力な助っ人に
NASA / JPL
NASA has switched on the atomic clock that could help get people to Mars

NASAが深宇宙原子時計を起動、人類の火星到達の強力な助っ人に

NASA(米航空宇宙局)は最近、地球周回軌道上にある深宇宙原子時計を起動させた。 この次世代ツールは将来、宇宙飛行士たちが安全に火星や火星以遠へ航行するのを支援するために極めて重要な存在となるだろう。

原子時計は、電波信号が2点間を伝わるのにかかる時間を正確に測定するために極めて役立つもので、その時間から距離を測定できる。宇宙を旅する場合、たった数分の1秒の誤差であっても、目的地に到達するまでの距離が何千キロもずれてしうまうことになる。

だが、ほとんどの原子時計は宇宙旅行向けではない。宇宙に運ぶには大き過ぎたり(冷蔵庫ほどの大きさの装置を想像してみてほしい)、温度やその他の環境条件の変化により、原子時計の電気的に中性な原子の振る舞いが大きく歪められる可能性があるからである。

NASAの深宇宙原子時計は、先の6月に、スペースX(SpaceX)によるファルコン・ヘビー(Falcon Heavy)の3度目のミッションで軌道に打ち上げられた。既存のより正確なナビゲーション時計の50倍も安定しており、1000万年ごとに生じる誤差は1秒以内となっている。重量わずか18キロ、長さ30センチメートル未満で、極めて簡単に宇宙へ打ち上げて起動させられる。

1年間におよぶ試験運用が順調に進めば、NASAおよびその他の宇宙機関は基本的に、宇宙船を遠く離れた世界へと導くための新しい基準を持つことになるだろう。つまり、宇宙飛行士をより安全かつ確実に火星に到達させられるようになるわけだが、太陽系の内外の世界を探索する将来のミッションにも拡大される。

ニール・V・パテル [Neel V. Patel] 2019.08.30, 12:09
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.1/Autumn 2020
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.1/Autumn 2020AI Issue

技術動向から社会実装の先進事例、倫理・ガバナンスまで、
AI戦略の2020年代のあたらしい指針。

詳細を見る
MITテクノロジーレビューは有料会員制サイトです
有料会員になると、毎月150本以上更新されるオリジナル記事が読み放題!
マガジン刊行記念 15%OFF
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る