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Nvidia’s Tag-Teaming AIs Imagine Night as Day, and House Cats as Tigers

昼間の映像から夜間の映像を機械学習で「想像」、エヌビディア

機械学習の新しい方向性は、コンピューターに空想力を与え、結果としてコンピューターを魅力的で本当に便利なものにする可能性がある。

カリフォルニア州サンタクララにあるエヌビディア(Nvidia)の研究者が開発したシステムは、晴れた日の道路の画像から、雨や雪が降っている日や夜間の様子を驚くほど鮮明に想像できる。飼い猫がもしヒョウやライオン、トラだったらどのように見えるかを想像することも可能だ。

このソフトウェアは、人の手を煩わせずにコンピューターが学習する、評判の良い新しい人工知能(AI)の手法を使って作られている。研究チームは、データ・セットの特性を学習するために2つのニューラル・ネットワークを競わせる「競争式生成ネットワーク(GAN:generative adversarial network)」を使った(「35歳未満のイノベーター35人2017:イアン・グッドフェロー」参照)。

GANでは、1つめのニューラル・ネットが合成データの作成を試み、もう1つのニューラル・ネットが本物のデータかどうかを見極めようとする。2つめのニューラル・ネットからのフィードバックは、1つめのニューラル・ネットの性能向上に役立つ。今回、エヌビディアのチームが施した仕掛けは、類似性のある異なるデータで訓練した2つのGANを使い、この2つが訓練したモデル間の類似点、あるいは重複点を使って新しい画像を創作した。

たとえば街路画像であれば、1つのGANは道路の特性を習得するように訓練され、もう1つのGANは夜間、雨、雪の景色の画像を使って訓練された。この2つのネットワークを接続することで、さまざまな状況で景色がどのように見えるかをコンピューターに想像させるのだ。同じような仕掛けは、飼い猫とネコ科の大型動物でも実施された(ここから全映像を閲覧できる)。研究者らは12月4日からカリフォルニア州ロングビーチで開催される神経情報処理システム(NIPS)学会でこの研究を発表する予定だ(編注:この記事の原文は12月4日に公開された)。論文はPDFになっている。

同僚のトーマス・ブレエルとジャン・カウツ上級研究員と共にこの研究に取り組んだミン=ユ・リウ研究員は、「これまで機械学習は『認識』に重点を置いていました」と話す。「しかし、人間には想像力があります。もし夏の写真を手渡されたら、雪が降ればどのような風景になるかを想像できるでしょう」。

このテクノロジーは画像や映像の編集において、ソーシャル・ネットワークに投稿される画像や映像に現実的な効果を加えるといった、実用的な用途があるとリウ研究はいう。たとえば、まるでその場にいるかのように見える造りものの風景にたたずむ自分の姿や、もっともらしく他人の顔や動物に置き換わった自分の顔のライブ映像をソーシャル・ネットワークに投稿することを想像してほしい。

また、このアプローチは、ばかばかしいほどの量の現実世界のデータの収集をすることなく、より多くのシナリオを理解できように自動運転システムを訓練するのに役立つかもしれない。「カリフォルニア州では雪はあまり降りませんが、自動運転自動車が雪の中でもきちんと走れるようにしたいと考えています」とリウ研究員は話す。

ウィル ナイト [Will Knight] 2017.12.07, 11:00
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