荒れる転職クチコミサイトにはAIと人間のタッグが効果的
求人検索・企業評価サイトを運営するグラスドア (Glassdoor=日本の「転職会議」のようなサービス)は、コンテンツ評価のために人間と人工知能(AI)が共同作業できる環境を構築した。
グラスドアのAIは、機械学習アルゴリズムを利用して、サイト上の不正な書き込みや中傷を検査する。グラスドアの不正防止チームを率いるカーラ・バリーは、ニューヨーカー誌の記事で、グラスドアのソフトウェアはとりわけ企業のランキングに不適切な影響を与える、5つ星か1つ星の評価を何度も書き込む人々を捜査していると述べている。このソフトウェアは不適当な書き込みを見つけるために、テキスト分析も使っている。
一方、人間のモデレーターは、AIやユーザーがフラグを立てた書き込みを見直す。モデレーターは、グラスドア上で禁止されている経営幹部以外の従業員に関する書き込みから、同僚への人種差別的なコメントまでを探していく。
YouTubeやフェイスブックのような企業のAIによるコンテンツ評価には明らかな欠点があったが、グラスドアの取り組みは大きな成功を収めている。従来のようにグラスドアの従業員がすべての書き込みを手作業で調査するかわりに、今では半分程度の労力で監視できるようになった。従業員の負担を著しく軽くしながら、荒らしを食い止めることに成功したのだ。
- 参照元: New Yorker
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