職質の新兵器? 帽子型デバイスを使った大麻検査が研究中
麻薬のせいでもうろうとしたまま車を運転する者の逮捕に躍起になる警官にとって、「歩行検査」よりもよい方法があるかもしれない。
米国の多くの州でマリファナ(大麻)が合法化されつつあることに伴い、ある問題が発生した。大麻の成分が体内で処理される方法が要因となり、麻薬のせいでハイになって車の運転に支障が出ているのかどうかを客観的に判断する検査の作成が難しいのだ。こうした検査を作成しようとするこれまでの試みは無駄に終わってきた。
しかしここに来て新たな展開があった。スタット(Stat)の報道によると、ブレイン・キャップ(頭部にすっぽりかぶせる帽子型のデバイス)を使うことで、危険水準にある大麻使用に関係する脳活動の変化を明らかにできる可能性があるという。このデバイスは、近赤外線を使用して頭皮上から脳の活動を測定するNIRS(近赤外分光法)脳計測と呼ばれる手法を利用する。頭蓋骨内部で光をあちこちに反射させることにより、脳の各部位間の伝達の変化に対応した血流の変化を計測する。
ただし、ブレイン・キャップが捉えた信号が実際にドラッグによる機能障害の結果であるかどうかを、研究者たちはまだ確認している段階だ。警官たちがこのデバイスを道路脇でどのように使用するのかもわかっていない。
- 参照元: Stat
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