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自動化で2030年までに4億人以上が失業、マッキンゼー予測 Robots Could Force 375 Million People to Switch Occupation by 2030

自動化で2030年までに4億人以上が失業、マッキンゼー予測

ロボットのせいで2030年までに3億7500万人の人々が職を変えなければならないかもしれない」——。そう指摘するのは、シンクタンク「マッキンゼー・グローバ研究所(McKinsey Global Institute)」が発表した最新のレポートだ。レポートは、新しいテクノロジーによって45カ国で労働需要がどう変わるかを予測している。

レポート(PDF)の見出しにもなっている調査結果は、今から2030年までの間に、世界各国で4億人から8億人が仕事を失うだろうというものだ。MITテクノロジーレビューが報じてきたとおり、テクノロジーはすでに仕事を破壊しているのだから、特に驚くような結果ではない。

だが、この調査にはいくつかの興味深い貴重な情報が隠れている。第一に、米国のような豊かな国では2030年までに25%の仕事が自動化される一方、インドのような貧しい国ではたった9%の仕事しか機械に奪われないと予想していることだ。というのも、貧しい国では自動化に投資する資金が不足している一方で、安価な労働力がまだまだ豊富にある。このことは、ワイアードが指摘しているように、途上国の中産階級が先進国の中産階級よりも長く繁栄し続けることを意味する。

マッキンゼーのレポートは、仕事を失った人々のためにたくさんの仕事が生み出されるだろうとも指摘している。生産性の向上によって生まれた資金が、新しい産業に再投資されるためだ。だが、その最終結果は、Webメディアのアクシオス(Axios)の記事のとおり、仕事を失った3億7500万人もの人々(世界の労働人口の14%)が、今とはまったく違った職業で働かなくてはならない、というものだ。

困ったことに、そうした仕事はすべて、大半の労働者が現時点で持っているよりも多くのテクノロジーの知識を必要とする可能性が高い。つまり、今後数十年間は再教育が非常に重要になる。すでにその実現に向けたいくつかの動きはある。たとえば、グーグルは最近、将来必要とされる能力を身につける訓練を支援するために、10億ドルを拠出した。

中国の検索大手バイドゥ(Baidu)で人工知能(AI)部門の責任者を務めたアンドリュー・ングは、MITテクノロジーレビューが先日開催した年次カンファレンス「EmTech」において、仕事を失った労働者が新しい技術を学ぶのを手助けするために、より確固たる政府の努力(一種の現代版ニューディール政策)が必要だろうと説明した。新しいレポートで示された数字は、ングの指摘を強調するものになるだろう。

更新:11月30日16時23分公開時の第一段落「転職を強いられる」を「職を変えなければならない」に変更しました。(12月3日22時20分)

ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe] 2017.11.30, 16:23
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