![磁北極の移動が加速、地図アプリなどナビにも影響](https://cdn.technologyreview.jp/wp-content/uploads/sites/2/2019/01/16061704/magnetic-north-pole-nasas-scientific-visualization-studio.jpg)
磁北極の移動が加速、地図アプリなどナビにも影響
地球の磁北極が予想外の方向へ急速に移動しているため、既存のナビゲーション・モデルは予定より何年も早く更新を迫られている。
磁北極は現在、カナダの北極諸島からさまよい出て、シベリアに向かって移動している。移動の速度は予想をはるかに上回っており、年間約15キロメートルから約55キロメートルに加速したことがネイチャー誌によって報じられた。磁北極は地球の内部にある液体の鉄の動きに影響される。地球の磁場を5年先まで予測する世界磁気モデルは前回2015年に策定されており、次回は2020年に更新される予定だった。だが、磁北極の急速な移動によって今年更新を迫られている。
スマートフォンに内蔵された磁力計は、世界磁気モデルに基づいて、地図アプリのナビゲーション機能を実現している。NATO(北大西洋条約機構)や米国防総省のような組織も、ナビゲーション・システムに世界磁気モデルを使っている。
世界磁気モデルの修正は1月15日に実施される予定だったが、米政府機関の閉鎖の影響で1月30日に延期された。
![](https://www.technologyreview.jp/wp-content/themes/technologyreview/img/dummy.png)