KADOKAWA Technology Review
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メルティンMMI
This avatar robot aiming for teleportation

限りなく人に近い動き、瞬間移動を目指す国産アバターロボット

アバターと聞けば、大抵の人はバーチャル空間に作られた人間の分身をイメージするだろう。最近では、本人を3Dスキャンした「リアル・アバター」でソーシャルVRサービスを楽しんでいる人たちもいる。だが、メルティンMMIが開発した「メルタント・アルファ(MELTANT-α)」は、現実世界に存在するアバターだ。

メルタント・アルファは、人間の身体の動作を忠実に解析する技術や生体模倣にヒントを得たロボット機構制御などのノウハウを活かして開発された。現時点では上半身だけのコンセプトモデルだが、すでに人間の手の複雑な動作をワイヤー駆動によって再現している。卵を割らずにつかんだりペットボトルの蓋を開けたりといった繊細な動作から、片手で2キログラムのペットボトルを持ち上げ両手でシェイクするようなパワフルな動作まで、人間が手を使って実行するさまざまな仕事を可能にする。3~5年後の実用化を目指し、来年から実証試験をする予定だ。

アバター・ロボットの実現に注目しているのはロボット産業だけではない。航空会社のANAは、瞬間移動を実現する手段としてアバター事業を始動した。アバター・ロボットはアンドロイドとは別の使い方で、人間を支援するサービスに結びつきそうだ。

元田光一 [Koichi Motoda] 2018.04.21, 8:55
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