付き合いたい相手は自分より25%魅力的な人、出会い系解析で判明
カップルたちはどのような基準で相手を選んでいるのだろうか。ミシガン大学の研究者が、現時点で有力な「つり合い仮説」と「競争仮説」のどちらが正しいのかを、出会い系サイトにおけるメッセージやり取りのデータを分析することで検証した。併せて、高嶺の花の相手をモノにできる可能性のある方法も示している。 by Emerging Technology from the arXiv2018.09.07
人間の結びつきに関する興味深い現象の1つは、カップルが、年齢や教育程度、立ちふるまい、そして身体的な魅力までも釣り合う傾向があることだ。
社会学者や進化生物学者は長い間、なぜそうなるのかを議論しており、学説は2つの陣営に分かれている。ひとつは釣り合い仮説。自分の魅力をなんとなく理解して、同じレベルの相手を選ぶというものである。
もう一方は競争仮説で、自分の魅力に関係なく、誰もが最も望ましいパートナーを求めるというものだ。その結果、最も魅力的な2人がペアになり、次に魅力のある2人がペアになり、といった具合にペアが形成される。
これら2つの仮説では、まったく異なる行動から同じような結果が生じている。仮説を解きほぐす唯一の方法は、相手を選ぶ過程を詳細に研究することだが、これまで、十分な規模でこれを研究することは非常に困難だった。
しかし現在、ミシガン大学のエリザベス・ブルック准教授とマーク・ニューマン准教授の研究のおかげで状況が変わった。人気の出会い系サイトでデータ・マイニングを実行して事態を打開したのだ。突破口となったのは、個人の魅力を測定し、それに基づいてランク付けする客観的な新手法である。
2人の研究から、デート相手を探す行動を観察するための強力な手段が新たに生まれた。相手を探す競争によって明確な「魅力の階層」が生み出され、男性も女性も自分より魅力が上のパートナーを常に探していると研究チームはいう。この研究では、大部分の人が成功の確率を上げられる簡単な方法も紹介している。
まずは、ブルック准教授とニューマン准教授の客観的な魅力測定法について解説しよう。出会い系サイトで最も興味を持たれている人物が一番人気であることは間違いなく、そのことは受け取ったメッセージの数で定量化できる。
この基準によれば、今回の研究ではニューヨーク在住の30歳の女性が一番人気だった。ブルック准教授とニューマン准教授が研究対象とした1カ月間に1504件のメッセージを受け取っている。「1カ月まるまる昼夜を問わず、30分に1件の割合です」。
しかし、その人の魅力を定量化するの使うのは、受け …
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