温室効果ガスの「排出抑制」
だけでは温暖化は防げない
地球温暖化対策として二酸化炭素排出量の削減やエネルギー・システムの転換に今から取り組んでも、もはや間に合わないとハーバード大学の環境センター長のシュラグ教授は語る。 by Elizabeth Woyke2018.09.18
エネルギー・システムを素早く全面的に細かくチェックし、さらなる環境破壊を止めることができれば言うことはない。だが、より現実的な方策は、これまでより暖かく、湿度が高く、そして自然災害に対して脆弱な世界での生活に備えることだ——。そう語るのは、ハーバード大学環境センター長を務めるダニエル・シュラグ教授である。
9月12日、MITテクノロジーレビュー主催のカンファレンス「EmTech(エムテック)」でシュラグ教授は、世界のエネルギー供給を環境災害を止めるのに間に合うように転換することの難しさを強調した。「おそらく、我々がこれまでに対処してきた世界中の問題の中で最も難しいものかもしれません」。
その難しさの一部は、炭素循環の極端に長い時間尺度に端を発する。現在大気中に存在する二酸化炭素排出物の半分以上は100 …
- 人気の記事ランキング
-
- Young organs may not be a fountain of youth for recipients 若い心臓は体に合わせて老いる——プーチンには残念な研究結果
- An AI “mind-reading” tool can reconstruct what you’re looking at from a brain scan 「読心術」AIが飛躍、脳スキャンから「見ているもの」を精密再現
- A new contest pits competitors against each other in a race to biological youth 本誌記者も参加、「生物学的年齢」の若返りを競うコンテスト
- Don’t be fooled—LLMs don’t reason 直感頼みのLLMに 「第37手」は打てるか? AlphaGo開発者の提言