KADOKAWA Technology Review
×
高まるリスク、国家レベルのサイバー攻撃から守るのは誰か?
Nicholas Little
ビジネス・インパクト 無料会員限定
We need a cyber arms control treaty to keep hospitals and power grids safe from hackers

高まるリスク、国家レベルのサイバー攻撃から守るのは誰か?

国家レベルでのサイバー攻撃を抑制すべく、国際的な取り組みが進みつつある。米国や英国政府がサイバー攻撃に対するより積極的な対応策を準備する一方で、マイクロソフトなどテック企業はサイバー攻撃から顧客を守るための企業連合を立ち上げた。 by Martin Giles2018.10.04

先週、ニューヨークで開かれた国連総会の会議では、核兵器抑止に関する議論が数多くなされた。 一方で、もう一つの厄介な脅威、すなわち、サイバー兵器に関する十分な議論はなかった。

2013年、国連の統治機関の専門家グループが、国際法がサイバー空間にも適用されると判断。2015年には、平時における国家のオンラインでの行動を管理するいくつかの自主基準に合意している。これらの自主基準には、各国が互いの最重要社会インフラを標的にすべきではないとする条項や、各国が自国の領土から発生するすべてのサイバー攻撃に対して責任を負うべきだとする条項が含まれている。

しかし、こうした国連のイニシアティブは、まだあまり大きな影響力は持っていない。ロシアによる米国の電力会社や米国の選挙システムへのハッキング、中国による知的財産窃盗を目的とした活動が新たに露呈しており、国連の活動がまだ望ましい結果を得られていない様子がうかがえる。

対応策の協定

現在、米国や英国をはじめとする国々では、サイバー空間内での挑発行為に対するより積極的な対応策を準備中だ。

米国は最近、新たな国家サイバー戦略を明らかにした。新戦略では、軍部は長々しい承認プロセスを経ることなく容易に攻撃作戦を指揮できる。一方、英国は、サイバー攻撃発動能力を高めようと、2000人規模の技術専門家チームを設置する計画だ。

米国の新戦略はまた、国際的な「サイバー戦争抑止イニシアティブ」も想定している。特に悪質なサイバー攻撃に対し、米 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
日本発「世界を変える」35歳未満のイノベーター

MITテクノロジーレビューが主催するグローバル・アワード「Innovators Under 35 」の日本版が候補者を募集している。特定の分野や業界だけでなく、世界全体の重要な課題を解決するイノベーターを発信していく。

記事一覧を見る
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.5
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.5Cities Issue

新型コロナのパンデミックによって激変した都市生活は、ポストコロナでどう変わるのか? 都市部への人口集中が世界で加速する中、環境、災害、貧困といった負の側面をテクノロジーは解決できるのか? 多様な人々が集まり、化学反応が起きるイノベーションの集積地としての役割を都市は今後も果たし続けるのか? 世界の豊富な事例と識者への取材を通して、新しい都市の未来像を描く。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る