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DNAデータベースの白人偏重は何が問題なのか?
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DNA databases are too white. This man aims to fix that.

DNAデータベースの白人偏重は何が問題なのか?

遺伝子データべースに格納されたゲノムデータが急増する一方で、格納されたデータの多くがヨーロッパ系の人々のものに偏っているという指摘がある。集団遺伝学の第一人者であるスタンフォード大学のカルロス・D・ブスタマンテ教授に、より多くの人を遺伝学研究の対象に加えることと、異なる集団の遺伝的特徴を理解することがなぜ非常に重要であるのかについて聞いた。 by David Rotman2018.10.18

ヒトゲノム計画によりヒトのDNAの設計図が初めて明らかになってから15年、世界中の何百万人もの人々から膨大な量の遺伝子データが収集されてきた。カルロス・D・ブスタマンテ教授の仕事は、古代の歴史、人類の移動パターン、祖先により一般的な病気への体の反応が多様である理由など、さまざまなことの手がかりを遺伝子データから探すことだ。

ブスタマンテ教授は、おおむねヒトゲノム計画完了以後にキャリアを持つ。スタンフォード大学で遺伝学と生物医学データ・サイエンスを研究し、2010年には「天才賞」と呼ばれるマッカーサー・フェローを受賞した。ブスタマンテ教授は、人々の異なる集団の間の複雑な遺伝的差異の解明に貢献してきた。遺伝的差異は、病気の原因が集団の間で大きく異なることにつながる。ベネズエラで生まれ、7歳の時に米国へ移住したブスタマンテ教授の研究目的の1つは、こうした遺伝的差異の研究から得られる見識を用いて、依然としてやっかいな問題である医療格差を軽減することだ。

ブスタマンテ教授が研究している分野は、医学を進歩させる可能性に満ちている一方で、集団間の遺伝的差異の解釈をめぐり議論を呼ぶ分野でもある。いまだに人種や民族性に取りつかれ、異なる集団の特徴の定義にたびたび科学が誤用される問題を抱える現代において、ブスタマンテ教授は臆することなく、異なる集団が示す微妙な遺伝的差異の探求に取り組んでいる。

ブスタマンテ教授の楽観主義は、「素晴らしい」や「非常にワクワクする」といったフレーズを多用する彼の性格によるものかもしれない。しかし、それはまた、ヒトゲノムの違いを理解することが人々の健康を改善し、病気を治療する素晴らしい機会を提供するという集団遺伝学者としての認識によるものでもある。

より多くの人を遺伝学研究の対象に加え、異なる集団の遺伝的特徴を理解することが非常に重要である理由は何か? MITテクノロジーレビューのデイビッド・ロットマン編集者がブスタマンテ教授に聞いた。

——これまでに収集されたゲノムデータは、どの程度包括的だと言えるのでしょうか。

楽観的な見通しを持っていますが、まだ満足できる状態には至っていません。

2011年に発表した論文において、「ゲノムワイド関連解析(Genome Wide Association Study;GWAS)」の参加者の96%以上がヨーロッパ人の子孫であるという統計値が得られました。2016年の追跡調査では、その数値は96%から約80%に下がったので、状況は改善しています。あいにく、あるいは見方によっては幸運なことかもしれませんが、中国の遺伝学研究への参入がその数値が下がった主な原因です。中国および東アジアの集団を対象に実施された大規模な研究が数値に大きな影響を及ぼしました。たとえば、ゲノムワイド関連解析の対象者のうちヒスパニック系の人々が占める割合は1%未満です。ですので、状況を改善する必要があります。最終的には、あらゆる人が恩恵を享受できるような適確医療の実現を目指すべきです。

——公平性に関する問題はさておき、ゲノムデータの多様性が重要なのはなぜですか。多様性が欠如すると、何が損なわれるのでしょうか。

第一に、このことは政治的な公正さとは関係ありません。ヒト生物学、および人類集団と大規模な離散を伴う人類移動がヒトゲノムに影響を与えたという事実と大いに関係があるのです。健康や疾病に関する遺伝的基盤には、人類全体が共有するものと異なる集団に特有のものがあります。

——そのことが、どのような影響をもたらすのでしょうか。

糖尿 …

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