KADOKAWA Technology Review
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Workers at This Startup Will Soon Swap Their PC Monitors for Augmented Reality Glasses

レノボがディスプレイをARゴーグルに置き換えるスタートアップに投資した理由

スタートアップ企業メタのメロン・グリベツCEOは、自社のディスプレイを手の動きで操作する拡張現実ゴーグルに置き換え、生産性を向上させようとしている。 by Tom Simonite2016.10.21

7300万ドルの資金があるスタートアップなら、大抵は、従業員には充実したオフィス什器を揃えるために資金を使うだろう。しかし、メタの創業者メロン・グリベツCEOは、従業員の机からモノをなくし、何もない、コンピューターのディスプレイすら置かない状態にしようと考えている。

メタのスタッフはその代わり、電子メールやその他の仕事をメタの拡張現実グラスで処理することになる。グリベツCEOは2017年の3月までに変更すると宣言している。スクリーンの平らなウィンドウから、周囲の空間に浮かび上がる3Dオブジェクトに入れ替える。いったん、その未来的な仕事のやり方に慣れてしまえば、人間はより多くの仕事ができるという主張を証明するつもりなのだ。

「はじめの数カ月は生産性が落ちるでしょう」とグリベツCEOはEmTech MIT 2016カンファレンスで認めている。しかし「何カ月か後には、従業員は空間的な思考を身につけ、より効率的になるでしょう」。

Meron Gribetz, founder and CEO of Meta, speaking at EmTech MIT 2016.
EmTech MIT 2016でスピーチするメタのメロン・グリベツ創業者兼CEO

グリベツCEOはMIT Technology Reviewによる今年の35歳以下の若手イノベーターリストに選出された。メタにはコムキャストやレノボも出資している。

メタの拡張現実グラスは現在949ドルで事前予約中だ。ARゴーグルを着けるとバーチャルなモノが現実世界と重なり合って見え、手の動きでモノを動かせる。この感覚はマイクロソフトのHoloLensや巨額の資金を獲得したスタートアップ企業マジックリープが開発したゴーグルとよく似ている。

メタは他の競合他社よりも人々をより生産的にするための拡張現実インターフェイスの開発に力を入れている点で特徴的だ。グリベツCEOは、動きに関係する脳の部分を活用すれば人間はより効率的に働けるという神経科学の研究が動機だと述べた。

情報を人の周囲の空間に示し、情報を扱うために手の動きを用いることで、平面のウィンドウで仕事をしている時には働かない脳の部分を活用できる、とグリベツCEOはいう。

「継続的なユーザー調査により、当社のユーザー・インターフェイスはより効率的だという結論に至りました。私はこのテクノロジーがいつかコンピューターや電話やタブレット、そしてテレビと置き換わると考えています」

グリベツCEOは、拡張現実によって簡単になるコンピューター作業の好例として、画像編集をあげる。メニューのクリックが必要なパソコン上のたくさんのペイントツールを並べるのではなく、メタを使えばゴーグルを通してブラシなどの物理的な道具を手に持つことになる。バーチャルな絵の具瓶にブラシを漬け、色を変えたり混ぜたりして、手を使ってバーチャルな毛先を伸ばしてブラシのサイズを変えられる。

グリベツCEOは拡張現実のインターフェイスの開発を優先することが、会社にとって事業上の決定的な優位点になると信じている。スマホなどコンピューティングの新しい形は常にその下地となるハードウェアよりもインターフェイスに依存する、とグリベツCEOはいう。

「競争力の鍵はさまざまな動作をコンピューター内の操作に置き換える機能と、オペレーティングシステムです。iPhoneのようなタッチスクリーンを備えたハードウェアを作るのは他の企業もそれほど時間がかかりません。しかし、当社と同じユーザー・インターフェイスを作り上げるには、グーグルでも数年はかかります」

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クレジット Photograph by Justin Saglio
トム サイモナイト [Tom Simonite]米国版 サンフランシスコ支局長
MIT Technology Reviewのサンフランシスコ支局長。アルゴリズムやインターネット、人間とコンピューターのインタラクションまで、ポテトチップスを頬ばりながら楽しんでいます。主に取材するのはシリコンバレー発の新しい考え方で、巨大なテック企業でもスタートアップでも大学の研究でも、どこで生まれたかは関係ありません。イギリスの小さな古い町生まれで、ケンブリッジ大学を卒業後、インペリアルカレッジロンドンを経て、ニュー・サイエンティスト誌でテクノロジーニュースの執筆と編集に5年間関わたった後、アメリカの西海岸にたどり着きました。
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MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.2/Winter 2020
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.2/Winter 2020SDGs Issue

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