KADOKAWA Technology Review
×
Innovators Under 35 Japan 2026 候補者募集開始!
貧困国は貧しく、富裕国は豊かに=地球温暖化、すでに経済に影響
Christopher Furlong/Getty Images
ニュース 無料会員限定
Climate change has already made poor countries poorer and rich countries richer

貧困国は貧しく、富裕国は豊かに=地球温暖化、すでに経済に影響

地球温暖化はすでに世界各国の経済に影響を及ぼしており、貧困国と富裕国との間の経済的な格差が広がる要因となっていることがフォード大学の気候科学者らの研究で明らかになった。 by James Temple2019.05.08

数多くの研究が、貧困国は今後、気候変動が原因で非常に大規模な荒廃に苦しむだろうと予測してきた(「気候変動で日本のGDPは35%減少、ロシアは419%増加」を参照)。だが新たな分析により、そういった傾向は数十年前からすでに生じていたことが判明した。

米国科学アカデミー紀要で4月22日に発表された論文によると、気温の上昇により、1961年から2010年までの間に、世界の貧困国の1人当たりの国内総生産(GDP)が17~31%減少したという。さらに、その結果として、貧困国と富裕国の間の経済生産高の格差は、地球温暖化がなかったと想定した場合よりも25%余計に拡大したという。この半世紀の間、不平等の縮小に向かってポジティブな変化が見られたが、地球温暖化がその動きを鈍らせたことになる。

それらはすべて、地球の気温が1℃ほど上昇しただけで起こったことだが、今後それよりもはるかに悪い変化が起ころうとしている。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、地球の気温は早ければ2030年までに1.5℃上昇し、今世紀末までには4℃上昇する可能性があるという。

最悪の経済的影響に苦しんでいる国々の二酸化炭素排出量が最少であるという事実により、不平等は一層深刻になってきている。これまでの二酸化炭素排出量を現在の人口で割った値が300トンを超える19カ国の富裕国のうち、14カ国はこれまでのところ …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. It’s time to address the looming crisis in entry-level work. 「コーディングを学べ」もう通用せず、AIが若者の雇用を奪い始めた
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Anthropic’s Code with Claude showed off coding’s future—whether you like it or not 「Claudeに任せてしまおう」 たった1年で激変したソフトウェア開発
▼Promotion
社会実装都市「ひろしま」の魅力に迫る ローカル ✕ イノベーション
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る