KADOKAWA Technology Review
×
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
A Modular Exoskeleton Will Make More Workers Bionic

アニメ用語ぽいけど「モジュール型機動外骨格(MAX)」はホンモノ

安価で軽量な外骨格が普及すれば、人間の仕事は人間のままでもロボット化する。 by Will Knight2016.11.17

ロボティックテクノロジーがより安価で高性能になるにつれて、人間の労働者はだんだんロボット化していく。

障がい者用に外骨格を作っているカリフォルニア州立大学バークレー校のスピンオフ企業スーツエックス(SuitX)は、ロボティックテクノロジーを健常な労働者にも適用して、典型的な職場での事故を予防する3つの装置を発表した。

The backX, part of a modular exoskeleton from a company called SuitX.
スーツエックスのモジュラー外骨格製品のひとつ「バックエックス(backX)」

モジュール型機動外骨格「MAX(Modular Agile eXoskeleton)」というはバックエックス(backX)、ショルダーエックス(shoulderX)、レッグエックス(legX)の3つの部品から構成され、それぞれが別の関節や筋肉にかかる力を軽減する。個別にも一緒にも着用でき、持ち上げや持ち運び、しゃがみ等の反復肉体労働を補助する。

レッグエックスの使用映像

このテクノロジーは長年外骨格について研究しているカリフォルニア大学バークレー校のホメヨン・カズルーニ教授(機械工学)の研究室で開発された。カズルーニ教授の研究室では最近、バックエックス着用者の腰の筋肉活性化を60%低下させる研究成果を明らかにした。カズルーニ教授によれば「約34kgを持ち上げれば背中を痛めますが、一日中約9kgを繰り返し持ち上げることでも怪我につながる恐れがあります」という。

ショルダーXの実演

スーツエックスは、下半身不随で車いすに頼らざるを得ない人向けの外骨格「フェニックス(Phoenix)」も作っている。スーツエックスはエックスシリーズ3製品の価格を発表していないが、フェニックスの価格は4万ドルだ。

BMW等の企業は既に、職場での怪我を防ぎ、労働者の就業可能期間を延長する手段として、外骨格を試験運用している。MAXは拡張された仕事の未来へのもうひとつの(バイオニック的)ステップなのだ。

新材料、新しい機械設計、そしてより安価なアクチュエーターとモーターは、近年、より安価で軽量な新世代の外骨格の登場をもたらした。たとえば、ハーバード大学SRIの研究グループは、人間の動作に合わせて作動する、柔らかく手軽い素材のシステムを開発している。

(関連記事:”This $40,000 Robotic Exoskeleton Lets the Paralyzed Walk,” “The Elderly May Toss Their Walkers for This Robotic Suit,” “Motorized Pants to Help Soldiers and Stroke Victims“)

人気の記事ランキング
  1. A new US phone network for Christians aims to block porn and gender-related content ポルノもLGBTも遮断、キリスト教徒向けMVNOが米国で登場
  2. Musk v. Altman week 1: Elon Musk says he was duped, warns AI could kill us all, and admits that xAI distills OpenAI’s models 「オープンAIを蒸留した」マスク対アルトマン第1週、法廷がざわめく
  3. Will fusion power get cheap? Don’t count on it. 核融合は本当に安くなるのか? 楽観論に「待った」をかける新研究
ウィル ナイト [Will Knight]米国版 AI担当上級編集者
MITテクノロジーレビューのAI担当上級編集者です。知性を宿す機械やロボット、自動化について扱うことが多いですが、コンピューティングのほぼすべての側面に関心があります。南ロンドン育ちで、当時最強のシンクレアZX Spectrumで初めてのプログラムコード(無限ループにハマった)を書きました。MITテクノロジーレビュー以前は、ニューサイエンティスト誌のオンライン版編集者でした。もし質問などがあれば、メールを送ってください。
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
AI革命の真実 誇大宣伝の先にあるもの

AIは人間の知能を再現する。AIは病気を根絶する。AIは人類史上、最大にして最も重要な発明だ——。こうした言葉を、あなたも何度となく耳にしてきたはずだ。しかし、その多くは、おそらく真実ではない。現在地を見極め、AIが本当に可能にするものは何かを問い、次に進むべき道を探る。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る