太陽系外惑星に生命は存在するか?MITの「形状可変鏡」年内試験へ
マサチューセッツ工科大学(MIT)は、形状可変鏡と呼ばれる特殊な鏡を搭載した小型人工衛星を打ち上げ、年内にテストを実施する予定だ。鏡面をアクティブに調整することで星のよりシャープな画像が得られる形状可変鏡は、将来の人工衛星による太陽系外惑星の光学観測や太陽系外の生命体の探索に役立ちそうだ。 by Erin Winick2019.05.31
広大な宇宙空間でも、些細なことが大きな差を生むことがある。マサチューセッツ工科大学(MIT)が間もなく打ち上げ予定の形状可変鏡(DeMi:Deformable Mirror)デモンストレーション・ミッション・キューブサット(日本版注:キューブサットは数キログラム程度の小型人工衛星)は、年内に新たな望遠鏡のテストを実施する予定だ。この人工衛星が搭載する「形状可変鏡」と呼ばれる特殊な鏡は、生命がいる確率の高そうな太陽系外惑星を見つけるためのツールとして、人工衛星に将来搭載されるかもしれない。
形状可変鏡のどこが特別なのかは、近くに寄って見れば分かる。反射鏡の裏側に140個の小型アクチュエーターが設置されており、鏡面を曲げることで、太陽系外の星の光をよりシャープに捉えられるようになっているのだ。
このような形状可変機構が必要となるのは、軌道上では人工衛星が過酷な状況に置かれる可能性があるからだ。衛星の片側が太陽光で焼けるような高温になっている一方で、別の側が凍えるような低温に晒されていることもある。温度が変化 …
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