原因不明の「銃創探し」からダークマターの特徴を導く新研究
物理学者や天文学者によると、宇宙は目に見えないが質量を持つ暗黒物質(ダークマター)で満たされており、太陽系はその中をかき分けるように進んでいるという。ダークマターの大きさや質量はまだ分かっていないが、体内を貫通したダークマターによって死傷した人が見当たらないことから、その範囲をある程度絞り込むことは可能だ。 by Emerging Technology from the arXiv2019.07.31
宇宙は重力を及ぼすが目に見えない粒子で満たされているようだ。そうでなければ、銀河が回転しながらバラバラに飛び散ってしまわない理由の説明がつかない。天文学者はこの正体不明の物質を暗黒物質(ダークマター)と呼んでいる。
ということは、今この瞬間も、太陽系はダークマターの広大な海をかき分けて進んでいるはずである。物理学者は躍起になってダークマターを見つけようとしている。しかし、目に見えないものをどうやって見つけるのか?
そこでこう考えた。ダークマターは時々、目に見える物質にぶつかるはずだ。したがって、ダークマターと目に見える物質の衝突の証拠を探し出せば、謎の解明に役立つはずだ。
この証拠がどのようなものなのかについては多くの議論がある。最近、その証拠探しの初の結論が発表された。マクロダークマター(以下、マクロ)と呼ばれる比較的大きな粒子のダークマターが人間の身体にぶつかった場合、人間を死に至らしめるという。
この比喩からシドらの研究チームは興味深いアイデアを得た。銃創タイプの原因不明の傷がマクロの証拠になり得るという意味では、人類はダークマター検出器だと考えられる。確かに、この種の傷による死亡率は、マクロがどれほど一般的に存在するのかを把握するのに役立ちそうだ。
まず基本知識を少しまとめよう。太陽系は現在、毎秒約250キロメートルの速さで銀河を周回している。もしダークマターが存在するならば、地球はその中を高速で通過して進んでいるので、衝 …
- 人気の記事ランキング
-
- It’s time to address the looming crisis in entry-level work. 「コーディングを学べ」もう通用せず、AIが若者の雇用を奪い始めた
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
- China has approved the world’s first invasive brain-computer chip—here’s what’s next 中国、BCIを国家戦略に 世界初の商用化で イーロン・マスクにも先行
- Anthropic’s Code with Claude showed off coding’s future—whether you like it or not 「Claudeに任せてしまおう」 たった1年で激変したソフトウェア開発
- A reality check on the AI jobs hysteria 「ホワイトカラー消滅」 まだデータに兆候なし ——ただし若者に警戒信号
