CRISPR遺伝子療法は「現実の患者」を救えるのか?
遺伝子療法の進歩は、いったいどれだけの患者に治療の恩恵をもたらすのだろうか。遺伝性血液疾患である鎌状赤血球症の患者や家族らは、希望の裏に警戒心や懸念を持っているという。 by Mike Orcutt2019.09.24
鎌状赤血球症の治療に役立つ可能性のある遺伝子編集技術は現在、人間を対象として試験されている。しかし、もしうまくいったら、必要な人が治療を受けられるのだろうか? 病気の治癒の可能性が見えてきた現在、これは緊急に考えるべき問題であると米国立ヒトゲノム研究所のヴァンス・ボナム上級顧問は語る。
鎌状赤血球症(SCD)は患者数が世界で数百万人に上る遺伝性血液疾患である。患者の体内で異常のある赤血球が作り出され、激しい痛み、脳卒中、臓器および組織の損傷につながる恐れがある。
科学的な観点からは、この病気で苦しむ人にとって「遺伝子療法で治癒できる見通しが出てきたことは大変喜ばしいニュースです」。ボナム上級顧問は2019年9月18日、MITテクノロジーレビュー主催の「EmTech(エムテック)」カンファレンスで述べた。研究者たちは、正確な遺伝子編集ができるツールであるクリスパ …
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