KADOKAWA Technology Review
×
【締め切り迫る!1/20まで】年間購読料20%オフ & マガジン1冊プレゼントキャンペーン 実施中!
人類を再び月へ、NASAがアルテミス計画で目指す科学的成果
NASA
ビジネス・インパクト 無料会員限定
This is what NASA wants to do when it gets to the moon

人類を再び月へ、NASAがアルテミス計画で目指す科学的成果

人間が再び月に降り立つことを目指すNASAの「アルテミス」ミッションでは、かつて実施されたことのないさまざまな観測や実験が予定されている。どんなことが計画されており、そこから何が分かるのかを説明しよう。 by Neel V. Patel2020.12.15

おそらく2024年以降になるだろうが、米国航空宇宙局(NASA)は、ついに月に再び降り立つ。そして、人類文明史上初となる地球外コロニーの土台作りや、将来的な火星へのミッションの下準備がなされることになるだろう。アポロ計画以来、米国が初めて月探査へ復帰するということは、深宇宙科学の新時代の幕開けをも意味する。NASAが12月7日に発表した報告書では、NASAが月について未だ抱えている疑問や、宇宙飛行士を月面に送ることで、それらの疑問の解答が得られるかもしれないということについて概説されている。

今回の報告書は主に、「アルテミス3(Artemis III)」ミッションに焦点を当てている。アルテミス3は、宇宙飛行士を実際に月面に再び送り届けるミッションであり、月に初めて女性宇宙飛行士が着陸する。月面で研究者らが実施したいと思っている科学調査の多くは、技術者らが水氷などの月の資源を利用して、どのように持続可能なコロニーを開発するかを理解するのに役立つ可能性がある。また、火星へ向かう際に重要になる新たな構築物も試せるかもしれない。さらには、月の地質とその内部や、時間経過に伴う月の変化、そして、月の起源から地球や太陽系の歴史について何が分かるかも興味深いところだ。

地震学

月面に人間がいれば、あちこちで迅速に実験したり、機器のネットワークを設置して非常に長い期間データを収集したりできる。「一連の地球物理学的、環境的なネットワークノードの第一号が設置されなければ、アルテミス3ミッションは機会を無駄にしてしまうでしょう」と報告書は述べる。

月の地震活動は極めて重要な関心事だ。アポロ時代の機器により、まず、月は人類がかつて思っていたほど死と静寂の世界ではないという事実が分かった。月は時間の経過とともにゴロゴロと音を立て、時折地震が発生して岩全体を揺らす。これは地球との重力摩擦によるもので、地殻変動によるプレートの運動によるものではないと思われているが、そう確信するにはまだ情報が不足している。

アポロ計画で設置された機器は1977年に運用が停止された。アルテミス計画で月面に設置する新たな地震計は、より微弱な月の地震を検出し、その原因を特定するのに役立つだろう。

月には水が大量に存在することが判明している。将来の月への入植者は、この水を利用して呼吸可能な酸 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
年間購読料 20%OFF
こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
年間購読料 20%OFF
Innovators Under 35 Japan 2020

MITテクノロジーレビューが主催するグローバル・アワード「Innovators Under 35」が2020年、日本に上陸する。特定の分野や業界だけでなく、世界全体にとって重要かつ独創的なイノベーターを発信していく取り組みを紹介しよう。

記事一覧を見る
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.2/Winter 2020
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.2/Winter 2020SDGs Issue

今、世界中の企業や機関の技術者・研究者たちが各地で抱える社会課題を解決し、持続可能な世界の実現へ向けて取り組んでいる「SDGs(持続可能な開発目標)」。
気候変動や貧困といった地球規模の課題の解決策としての先端テクノロジーに焦点を当て、解決に挑む人々の活動や、日本企業がSDGsを経営にどう取り入れ、取り組むべきか、日本が国際社会から期待される役割について、専門家の提言を紹介します。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る