KADOKAWA Technology Review
×
インドが「2070年に排出ゼロ」を宣言、転換期を迎えた気候対策
Abhishek Chinnappa/Getty Images
持続可能エネルギー 無料会員限定
India’s 2070 net-zero pledge is achievable, appropriate, and right on time

インドが「2070年に排出ゼロ」を宣言、転換期を迎えた気候対策

インドのナレンドラ・モディ首相が11月1日、国連気候会議「COP26」で2070年にCO2排出量を実質ゼロにするという目標を明らかにした。世界最速で成長する途上国の宣言は、大きな転換になる。 by Casey Crownhart2021.11.08

インドが「排出ゼロ宣言国」に正式に仲間入りした。2070年という達成期限は少々厳しいかもしれないが、インドにとっては妥当と言えるだろう。この目標は、ナレンドラ・モディ首相が11月1日に国連気候会議「COP26」で発表した。

期限までは数十年の余裕があり、他の多くの国が掲げている2050年よりも遅い。しかし、世界最速の成長を見せている国の1つが意欲的かつ有意義な目標を掲げた、と専門家たちは評価している。はるかに長い間、はるかに広い範囲で汚染を広げてきた米国などの富裕国が、インドなどの途上国の気候目標の支援を強化する番がやってきたのだ。

インドは現在、世界第3位の排出国となっている。しかしながら、世界の全人口の17%が住んでいるため、国民1人当たりの排出量は世界平均の半分に満たない。他の排出大国に比べるとはるかに少ないのだ。また、いまだに電気を使えない国民も数千万人いる。

これまでの歴史的な記録を考慮すると、世界の累積二酸化炭素排出量のうち、インドが占める割合は5%未満だ(米国の割合は20%で、世界トップ)。「CO2の量を公平に割り当てるのであれば、インドは真の英雄と見なされるでしょう」。ニューデリーにある社会・経済発展センター(Center for Social and Economic Progress)のラーフル・トンジャ上級研究員は言う。

そうは言っても、モディ首相の宣言は一部の研究者にとって嬉しい驚きだった、と語るのは、世界資源研究所インド(World Resources Institute India)のウルカ・ケルカー気候部長(経済学者)である。今回の目標は、前回から「明確に改善し …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
日本発「世界を変える」35歳未満のイノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

記事一覧を見る
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.5
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.5Cities Issue

新型コロナのパンデミックによって激変した都市生活は、ポストコロナでどう変わるのか? 都市部への人口集中が世界で加速する中、環境、災害、貧困といった負の側面をテクノロジーは解決できるのか? 多様な人々が集まり、化学反応が起きるイノベーションの集積地としての役割を都市は今後も果たし続けるのか? 世界の豊富な事例と識者への取材を通して、新しい都市の未来像を描く。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る