KADOKAWA Technology Review
×
発表!MITテクノロジーレビューが選ぶ
2022年のイノベーター14人。
【12/15 Summit開催】
「投資先なんてないと思っていた」ビル・ゲイツ、気候会議で語る
Michael Loccisano/Getty Images
持続可能エネルギー 無料会員限定
At Bill Gates’ climate conference, “amazing” progress and “depressing” trends

「投資先なんてないと思っていた」ビル・ゲイツ、気候会議で語る

ビル・ゲイツは、気候変動に特化した「ブレークスルー・エナジー」ファンドの設立当初、投資先が見つからないことを懸念していたという。同ファンドが主催した会議で、楽観的な見通しを語った。 by James Temple2022.10.31

ビル・ゲイツが創設した気候変動ベンチャーキャピタル・ファンド「ブレークスルー・エナジー(Breakthrough Energy)」が10月17〜19日にかけてシアトルで開催した会議で、ゲイツ創設者、米国のジョン・ケリー気候特使、米国エネルギー省のジェニファー・グランホルム長官らが登壇。ただし書き付きながら、気候変動への取り組みについて楽観的な見通しを語った。

政府の政策によってクリーン・エネルギー・プロジェクトが加速し、気候テクノロジーに官民の巨額の資本が投入されることで再生可能エネルギーのコストは下がり続けている。

だが、こうした進展にもかかわらず、温室効果ガスの排出量は大きく減少していない。一方で、地政学的な対立と世界経済の逆風が、地球の気温上昇を抑制する取り組みを複雑にしている。

ゲイツ創設者は、主に自身の目に留まった有望な投資先や業界の動向を注視している。2015年、アマゾンのジェフ・ベゾス創業者、クライナー・パーキンス( Kleiner Perkins)のジョン・ドーア会長らとともに最初の10億ドル規模のファンドを立ち上げたとき、ゲイツ創業者は投資すべき有望なスタートアップ企業が見つからないのではないか、と懸念していたという。だが、ブレークスルー・エナジーは現在、長期エネルギー貯蔵、代替肉、省エネ建物、クリーン・スチールなど、排出量削減に取り組む100社以上の企業を支援している。

ゲイツ創設者は、気候変動に関する困難ないくつかの技術的課題について、過去7年間の進歩に「驚いています」と話す。

ブレークスルー・エナジーは2021年、10億ドル規模の2号ファンドを締め切った。ゲイツ創設者によると、「あと数回」計画しているという。また、同ファンドは投資だけでなく、政策の推進、フェローシップ制度の創設、その他の気候変動への取り組みの支援などにその使命を拡大している。

ゲイツ創設者は、2015年頃に底を打ったクリーン・エネルギーへのベンチャー・キャピタル投資が再び活性化し、風力、太陽光、リチウムイオン電池のコストが下がり続けていると指摘した。

一方、エネルギー省のグランホルム長官は、「インフレ抑制法」 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
日本発「世界を変える」35歳未満のイノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

記事一覧を見る
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.8
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.8脱炭素イノベーション

2050年のカーボンニュートラル(炭素中立)の実現に向けて、世界各国で研究開発が加速する脱炭素技術、社会実装が進む気候変動の緩和・適応策などGX(グリーン・トランスフォーメーション)の最新動向を丸ごと1冊取り上げる。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る