KADOKAWA Technology Review
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テクノロジーはなぜ「私たちのもの」ではなくなったのか?
Stephanie Arnett/ MITTR | Getty
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We used to get excited about technology. What happened?

テクノロジーはなぜ「私たちのもの」ではなくなったのか?

かつては、新しいテクノロジーが登場すると、それによる恩恵を最も受けるのは消費者である私たちだった。だが、今や最も恩恵を受けるのは、消費者からデータを吸い上げる企業だ。 by Shannon Vallor2022.12.29

私はそのとき、自宅でツイッターのフィードを眺めていた。人工知能(AI)やデータを研究する哲学者である私のフィードは、常に最新のテクノロジーに関するニュースで溢れている。しばらくすると、私は胃が締め付けられるような感覚に気がついた。楽しい時間を過ごしていない証拠だ。なぜだろうか? 政治や気候変動、パンデミックといった、いつものように暗いニュースを読んでいたわけではない。私はしばし手を止め、考えてみた。私は今、何を見ていたのだろうか?

まず、メタ(Meta)のVRゲーム「ホライゾンワールド(Horizon Worlds)」のプレゼンテーションでは、その美的センスの乏しさに目を見張った。あるツイッター・ユーザーが「廃墟の保育園の壁に描かれた絵」と例えた背景画像に、死んだ目をしたマーク・ザッカーバーグのアバターが登場している。そして、アマゾンがプロデュースした「リング・ネーション(Ring Nation)」というテレビ番組のニュースには静かなため息を漏らした。監視カメラ付きドアベル「リング(Ring)」で撮影されたのんきなバイラル・コンテンツで構成される番組だ。さらに、テキストから絵を描く画像生成AI「ステーブル・ディフュージョン(Stable Diffusion)」が出力したスクリーンショットには、思わず歯を食いしばった。このAIを訓練するために、数えきれないほどの人間のアーティストたちの仕事がタダで訓練データとしてつぎ込まれているからだ。

私はこの感覚が何なのか考え、そして思い出した。それは「あきらめ」という気持ちだ。「この場にいたくないのに、去ることもできない」。そんな感情だ。こうした思いをしないために、私はずっとテクノロジーを勉強してきたのにと、皮肉な気持ちになった。かつて、テクノロジーは私にとって幸せな居場所だった。

自然と私は自分の感情を一連のツイートに注ぎ込んだ。

ツイートは大きな反響を呼んだ。通知が爆発的に増え始め、何千もの返信やリツイートが殺到するようになると、最初の満たされた幸福感はやがてより深い悲しみへと変わっていった。多くの人々が、私と同じように重い気持ちを抱えていたのだ。

だが多くの人が声を上げているのを読み、カタルシスも感じた。

私たちの生活、そして私たちのテクノロジーに、何かが欠けているのだ。その欠如が、テクノロジーに携わる人々やそれを研究する人々の間で高まる不安に拍車をかけているのである。それこそが、エディンバラ大学で私が一緒に働く新世代の博士や博士研究員たちを駆り立てているものだ。彼らは、テクノロジーや科学、人文科学といったあらゆる分野の知識を結集して、テクノロジー・エコシステムの何が問題になっているのか、それをどのように解決するのか、解明しようとしている。そのためには、エコシステムにおける優先順位がいかに、そしてなぜ変化したのかを理解しなければならない。

かつ …

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