KADOKAWA Technology Review
×
IU35 2025受賞者が集結するSummitを12/17開催!来場申込受付中。
Trump’s CIA Director Calls Out Rogue Information Warriors

新CIA長官、ウィキリークスとスノーデンを批判

マイク・ポンペオ新CIA長官は戦略国際問題研究所(CSIS)での講演で、米国はサイバー戦争で、特にWikiLeaksのような「非国家」型の敵から国を守るために、もっと多くのことをすべきと述べました。 by Mike Orcutt2017.04.17

CIA director Mike Pompeo
マイク・ポンペオ米国中央情報局(CIA)長官

マイク・ポンペオ米国中央情報局(CIA)長官は、就任後初の一般公開の場で、ウィキリークス(WikiLeaks)とエドワード・スノーデンを槍玉に挙げ、米国がサイバー空間上の脅威への対処方法を「根本的に変革」することを掲げた。

13日午後、ワシントンDCにある超党派(米国には、共和・民主両党に連なる「党派的」シンクタンクも多数ある)のシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)の講演でポンペオCIA長官は、ウィキリークスが最近公表した、CIAが秘密裡に利用しているとされるハッキング手法の詳細が記載された文書について特に言及はしなかったが、「ウィキリークスの正体をはっきりさせるべき時であり、ウィキリークスは、往々にしてロシア等の国家的組織が加担する非政府の敵対的な情報サービスなのです」と述べた。また、ウィキリークスは「反民主主義な国や反民主主義的な組織からの支援を当てにする一方で、完全に米国を目の敵にして、米国民の言論の自由の価値を、米国民と敵対するために使っています」と述べた。

ポンペオ長官は、非政府の、サイバー空間上に基盤を置く国家安全保障上の脅威にかかわる問題は、ウィキリークスよりもはるかに「広範かつ深刻」であるという。たとえば米国は自国のサイバーインフラを攻撃から守るために 「とても十分とはいえないほどにしか」対処しておらず、テロリストのプロパガンダや要員確保の活動がサイバー空間に蔓延していると述べた(”Fighting ISIS Online“参照)。

ポンペオ長官は、NSAの元契約職員エドワード・スノーデンも批判し、スノーデンの暴露が直接的な原因となって「驚くべき数の」テロリスト集団等、外国の諜報機関関連の監視対象が、通信手段を変更したと述べた。

トランプ政権は賛否が分かれる暗号化問題について、まだ特定の政策上の立場を表明していない。だがポンペオ長官は、暗号技術は高度になっていて、 広く利用されるようになり、そのせいでCIAがテロリストを監視しにくくなっている、と述べた。ポンペオ長官は、米国の連邦議会議員だった頃から監視には前向きで、CIA長官就任以後もその考えに変わりはないようだ。「諜報機関に関わる者は誰もが、外国のテロリスト、あるいはテロリストが送受信している情報にアクセスできるようにしておく義務があります」とポンペオ長官は述べた。

人気の記事ランキング
  1. Quantum physicists have shrunk and “de-censored” DeepSeek R1 量子技術でDeepSeekを55%小型化、「検閲解除」にも成功
  2. Promotion Innovators Under 35 Japan Summit 2025 2025年のイノベーターが集結「IU35 Summit」参加者募集
  3. Google’s new Gemini 3 “vibe-codes” responses and comes with its own agent グーグルが「Gemini 3」発表、質問に応じて回答形式もAIが判断
  4. How to help friends and family dig out of a conspiracy theory black hole 家族が陰謀論にハマったら: 専門家が語る、 5つの現実的アプローチ
マイク オルカット [Mike Orcutt]米国版 准編集者
暗号通貨とブロックチェーンを担当するMITテクノロジーレビューの准編集者です。週2回発行しているブロックチェーンに関する電子メール・ニュースレター「Chain Letter」を含め、「なぜブロックチェーン・テクノロジーが重要なのか? 」という疑問を中心に報道しています。
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
気候テック企業10 2025

MITテクノロジーレビューは毎年、気候テック分野で注目すべき企業を選出し、その一覧を発表している。 新たなクリーン・エネルギー源の創出や、食品生産・物流の再構築といった形で経済の主要セクターの脱炭素化に取り組む注目企業10社を紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る