KADOKAWA Technology Review
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AI Wants to Be Your Bro, Not Your Foe

シンギュラリティは杞憂
スタンフォード大学が見解

人工知能はあらゆるものを変えてしまうが、スカイネットのように、テクノロジーが私たちの世界を破壊すると心配することはなさそうだ。 by Will Knight2016.09.02

「スタンフォード大学100年研究(The Stanford Hundred Year Study)」は、今後5年ごとに調査結果を報告する。今回の最初のレポートで焦点を当てているのは、AIが大きな影響を与える、輸送、医療、教育、雇用の重要分野だ。人工知能の社会的、経済的影響に関する、人工知能(AI)やコンピューター科学、ロボット工学分野のリーダー20人以上の共著によるスタンフォード大学の研究レポートはまず、人工知能が今後10年以内に、人類を奴隷にしたり排除したりする可能性は低そうだと結論付けた。しかし同時に、このレポートは、AIが、雇用や教育、交通機関や娯楽に至るまで、日常生活の多くの場面に影響を及ぼすのは確実とも結論づけている。この分析が重要な意味を持つのは、AIの影響に対する人々の警戒心が、公共政策や企業の意思決定の形成を脅かすからだ。

このレポートは、自動化トラックと飛行車、パーソナルロボットが2030年までにはごく当たり前になると予測しているが、技術的に未達成な部分が残ることで、こうしたテクノロジーの普及は特定の分野に限られるとも指摘している。また、AIの進歩によって特定の業種・職種で起こりうる失業、監視やデータマイニングといった新しい形態を取るプライバシー侵害といった社会的、倫理的な影響も、十分に考慮し議論される必要があるとも指摘している。

この研究は今後100年間継続する予定のプロジェクトの一部で、急激に進歩したコンピューター科学により、機械が知的な方法で学習したり、動作したりすることに対応するのが目的だ。しかし、進捗について言われてきた中身のない一部の見解への反論にもなっている。

「長期的な目標や意図を持つ自律した機械は開発されておらず、近い将来も開発される可能性はない」

レポートの共著者のひとりで、シアトルにある独立研究機関アレン人工知能研究所のオレン・エチオーニCEOは「私は、まさに …

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