人間に迫る「器用さ」、
機械学習が加速する
ロボット工学の未来
機械学習は産業用ロボットの進化にも大きな影響を与えている。2種類のアームとニューラル・ネットワークで物体を掴み分けるロボットが、工場や倉庫を様変わりさせるかもしれない。 by Will Knight2018.03.30
写真のロボットは、一見すると、ありふれた産業用ロボットのように見えるかもしれない。だが、新しい評価結果によると、散らかった引き出しの中を驚異的なすばやさと腕前で整理できるこのロボットは、今までにない手先の器用なロボットなのだという。
カギを握るのは手ではなく、脳だ。ロボットは「デックス・ネット(Dex-Net)」というソフトウェアを使って、奇妙な形状の物体でも驚くほど見事に拾い上げる方法を判断できる。
ロボットは、カリフォルニア大学バークレー校のケン・ゴールドバーグ教授とその大学院生ジェフ・マーラーによって開発された。ゴールドバーグ教授らのロボットは、かつて開発されたあらゆるロボットよりもはるかに人間の器用さに近づいている。優れた器用さを備える産業用ロボットは、倉庫や工場だけでなく、病院や家庭用のロボットにも応用できるかもしれない。
デックス・ネットがとりわけ利口なのは、モノを掴む方法の学び方にある。デックス・ネットはバーチャル環境でさまざまな物体を繰り返し拾い上げ、試行錯誤を通して深層ニューラル・ネットワークを訓練するのだ。シミュレーションですら骨の折れる面倒な作業だが、デックス・ネットと他のソフトウェアの決定的な違いは、以前見たことのある物体から新たな物体までを一般化できることだ。対象物をどう掴めばいいか迷ったときには、もっとよく観察するために物体をわずかに動かしたりもする。
最新バージョンでは高解像度の3Dセンサーと2 …
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