アフリカの緊急医療で鍛えた
世界最速の宅配ドローン
スタートアップ企業のジップラインが、世界最速の商用宅配ドローンを開発した。アフリカでの豊富な実績をもとに、アマゾンやグーグルといった大手との競争に挑む。 by Martin Giles2018.04.09
ジップライン(Zipline)は2年前、ルワンダの遠隔医療センターに血液や医薬品を空輸する全国規模のドローン宅配システムを作った。そのジップラインがこのほど、世界最速だという商用宅配ドローンを開発した。最高速度が時速128キロメートル(80マイルにほんのわずかに満たない)のドローンである。
ジップラインは、前モデルよりも高速でメンテナンス性に優れた新型の固定翼空中ロボットを投入することで、多くの大手企業が関心を示しているドローン配送産業を勝ち抜きたい考えだ。アマゾンは英国などで数年前から「プライム・エアー(Prime Air)」と呼ぶドローン宅配サービスを試験しており、アルファベット(グーグル)傘下の秘密研究所であるXの「プロジェクト・ウィング(Project Wing)」はオーストラリアにおけるパイロット・プロジェクトで医薬品やブリトーを配達している。
こうした宅配ドローンの事業化を目指す企業は、まもなく米国でも試験ができるようになる。米国政府は5月から、有視界外飛行(Beyond Visual Line of Sight:BVLOS)を伴うドローン・サービスの試験を希望する民間ドローン運航業者 …
- 人気の記事ランキング
-
- An ancient man’s remains were hacked apart and kept in a garage 切り刻まれた古代人、破壊的発掘から保存重視へと変わる考古学
- AI reasoning models can cheat to win chess games 最新AIモデル、勝つためなら手段選ばず チェス対局で明らかに
- This startup just hit a big milestone for green steel production グリーン鉄鋼、商業化へ前進 ボストン・メタルが1トンの製造に成功
- This artificial leaf makes hydrocarbons out of carbon dioxide 人工光合成が次段階へ、新型人工葉が炭化水素合成に成功