暗号通貨採掘の独占化、アルゴリズムの変更ではASICに勝てない
暗号通貨の採掘に特化したASICによって、採掘市場の「独占」傾向が強まっている。アルゴリズムの変更で対応する動きがあるが、限界があるという。 by Mike Orcutt2018.06.22
暗号通貨に共通する最大の強みが「非中央集権的な性質」、つまり特定の個人や企業、団体が暗号通貨の将来をコントロールできないことだとしたら、ASIC(エーシック:特定用途向け集積回路)による採掘(マイニング)の登場ほど恐ろしいことは無い。
ASICは、特定の暗号通貨の採掘に必要な演算が汎用型ハードウェアよりも効率的にできるように特別に設計されたチップだ。もし特定の企業、具体的には中国の採掘業者であるビットマイン(Bitmain)が採掘市場を支配するようなことがなければ、ASICがこれほどの脅威になることはなかっただろう。ブロックチェーン・ベースのファイル・ストレージ企業として創業3年目を迎えるシア(Sia)のデビッド・ボリック創業者らは今、採掘業界の巨人ビットマインとの接近戦に挑もうとしている。
ボリック創業者らが立ち上げたASIC製造会社オベリスク(Obelisk)は、次々と新たなASICの製造を始めるビットマインの動きを止めようとする試みだ。だが同時に、ソフトウェアの微調整によって「ASICに耐えられる」通貨にするという暗号通貨コミュニティの主張に対する答えでもある。暗号通貨コミュニティはソフトの微調整でビットマインのような巨大採掘業者を食い止めることを期待しているが、「骨折り損にしかならない」とボリック創業者は述べ、自身の経験を語った。
オベリスクはボリック創業者らが発行する「シア …
- 人気の記事ランキング
-
- This scientist rewarmed and studied pieces of his friend’s cryopreserved brain 10年冷凍保存の脳は「驚くほど良好」——蘇生は「まったく別の話」
- Why the world doesn’t recycle more nuclear waste 核廃棄物はリサイクルできる——ただし「経済的利益はない」
- What do new nuclear reactors mean for waste? 新型原子炉が続々登場、核廃棄物管理の「手引き」は書き直せるか
- Future AI chips could be built on glass AIチップの熱問題、解決策は「ガラス」 年内に商業生産へ