KADOKAWA Technology Review
×
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
人間の2倍速いKindred AIの強化学習ロボ
ニュース Insider Online限定
How a Human-Machine Mind-Meld Could Make Robots Smarter

人間の2倍速いKindred AIの強化学習ロボ

Kindred AIが極秘に開発を進めてきた新型ロボットは、VRゴーグルを装着したパイロットがロボットの作業を訓練する。作業速度は人間の2倍で、究極の目標は新種の人工知能を産み出すことだ。 by Will Knight2017.03.03

謎の多いカナダのスタートアップ企業キンドレッドAI(Kindred AI)は、VRゴーグルを装着してモーション・トラッキング・コントローラー(動き追跡コントローラー)を持つ人間のパイロットとロボットをペアリングし、超人的なスピードで難しい作業をこなせるロボットを開発している。キンドレッドは先週、ハードウェアをMIT Technology Review編集部に実演し、今後数カ月以内に、製品を市販する計画だという。

ロボットや人工知能のせいで仕事がなくなることを懸念する声はあるが、機械にはまだできないことがたくさんある。だが、キンドレッドAIのテクノロジーは、人間が機械と協調して働く、近未来の風景を垣間見るようだ。しかも人間の能力を導入して自動化システムの機能を強化する可能性まで示している。キンドレッドの長期目標はロボットの販売にとどまらず、現段階の人間援助型学習を応用し、まったく新しい、さらに強力な人工知能を開発することだ。

キンドレッドを創業したのは、量子コンピューティング企業D-Wave(本社カナダ・バーナビー)の関係者数人だ。キンドレッドは現在、従来型の工業用ロボットアームで、小さな衣料品など、人間が扱いにくい物体をつかんだり、置いたりする実験を続けており、今よりも素早く、ミスが少なく作業できるようにしようとしている。ロボットアームは作業方法がわからなくなると人間に助けを求めてくる。人間はVRヘッドセットを装着し、作業できなかった動作を確認し、パイロットとして一時的にアームを操作してやり方を教える。

キンドレッドの共同創業者のひとり、ジョーディー・ローズ最高経営責任者(CEO)は「パイロットは、ロボットが見たり、聞いたり、感じたりすることを把握できるのです。パイロットが操作すると、ロボットはその通りに動きます」という。ローズCEO(D-Waveの創業者のひとりで、現在も同社でCTOを務めている)は「VRによって、弊社はロボットに人間らしい動きを訓練できます。ロボットを制御して特定の場所に正確にモノを素早く置くなど、人間は全ての点で最も速く優秀なわけではありません。しかし、判断が難しく、予期しない出来事を解決する点では、人間がいまだに一番優れています」という。

キンドレッドのシステムは複数の機械学習アルゴリズムを採用しており、そのうちのひとつが、アイテムをつかむといった、望ましい結果を出せ …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
人気の記事ランキング
  1. A new US phone network for Christians aims to block porn and gender-related content ポルノもLGBTも遮断、キリスト教徒向けMVNOが米国で登場
  2. Musk v. Altman week 1: Elon Musk says he was duped, warns AI could kill us all, and admits that xAI distills OpenAI’s models 「オープンAIを蒸留した」マスク対アルトマン第1週、法廷がざわめく
  3. Will fusion power get cheap? Don’t count on it. 核融合は本当に安くなるのか? 楽観論に「待った」をかける新研究
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
AI革命の真実 誇大宣伝の先にあるもの

AIは人間の知能を再現する。AIは病気を根絶する。AIは人類史上、最大にして最も重要な発明だ——。こうした言葉を、あなたも何度となく耳にしてきたはずだ。しかし、その多くは、おそらく真実ではない。現在地を見極め、AIが本当に可能にするものは何かを問い、次に進むべき道を探る。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る