フラッシュ2022年8月1日
-
高齢者施設利用者のおよそ1割でワクチン効果弱く=岡山大調査
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]岡山大学の研究チームは、医療従事者、高齢者施設利用者、合計およそ1900名を対象に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの3回目接種の効果を検証した。対象者の抗体価を測定した結果、70歳以上の高齢者の中に、追加接種を受けたにもかかわらず中和抗体の産生がまったく誘導されない、あるいはほとんど誘導されない人が約1割いることが分かったという。
高齢者施設などでは、ワクチン接種済みであるにもかかわらず、クラスター発生時に中等症や重症化に陥る患者がいることが確認されている。今回の研究の結果は、一定数の高齢者がワクチンを接種していてもその恩恵を受けられない事実を示している。研究チームは、ワクチン接種者であっても十分な抗体を持たない患者をトリアージすることで早期の医療介入ができ、限られた医療資源を有効活用できるとしている。
研究成果は7月11日、ジャーナル・オブ・インフェクション(Journal of Infection)誌に掲載された。
(笹田)
-
- 人気の記事ランキング
-
- Namibia wants to build the world’s first hydrogen economy 砂漠の国・ナミビア、 世界初「水素立国」への夢
- Promotion MITTR Emerging Technology Nite #33 バイブコーディングって何だ? 7/30イベント開催のお知らせ
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2025 「Innovators Under 35 Japan」2025年度候補者募集のお知らせ
- Google’s new AI will help researchers understand how our genes work グーグルが「アルファゲノム」、遺伝子変異の影響を包括的に予測
- It’s pretty easy to get DeepSeek to talk dirty 「お堅い」Claude、性的会話に応じやすいAIモデルは?
- See stunning first images from the Vera C. Rubin Observatory ルービン天文台が初画像を公開、宇宙観測を変える「10年の夜明け」