フラッシュ2022年10月25日
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早大など、金属3Dプリントの「反り」を低減する新手法
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]早稲田大学とピッツバーグ大学の研究グループは、金属3Dプリンティングの成形品において、残留変形を低減させる手法を開発した。金属3Dプリンティングでは、成形品が残留変形によって大きく反る問題があったが、今回の研究成果によって大幅な低減が期待できるという。
残留変形の対策としては主に3つの手法が考え出されている。1つ目は、造形時に予備加熱をすることで、溶融時と冷却時の温度差を小さくすると手法。2つ目は、レーザーの走査方向を工夫することで、残留応力の局所的な異方性を持たせる手法。3つ目は、造形対象の形状を工夫して、全体の変形度合いをコントロールする手法だ。
今回の研究では、レーザーの走査方向を工夫する手法と、造形対象の形状を工夫する手法を採用した。具体的には、造形対象の内部にラティス構造と呼ぶ中空構造を最適化して形成しつつ、レーザーの走査方向を工夫することで、成形品の残留変形を低減することに成功した。均一なラティスと均一なレーザー走査方向で造形した試験片と比較すると、反り量は20.7%低減されたという。内部ラティス構造のみを最適化した先行研究では6%の低減だったため、大幅な改善となる。
研究成果は10月13日、アディティブ・マニュファクチャリング(Additive Manufacturing)誌にオンライン掲載された。
(笹田)
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