CPU脆弱性問題、アップデートで性能低下の恐れ MSが認める
マイクロソフトは、広く普及しているチップの「メルトダウン(Meltdown)」と「スペクター(Spectre)」の欠陥への対応により、数年前に製造されたPCで性能が劣化する可能性があると発表した。
同社Windows部門のテリー・マイアースン副社長は1月9日、スペクターとメルトダウンへの対応による処理速度の低下についてブログに投稿し、古いコンピューター、特にインテルのハズウェル(Haswell)チップ上でWindows 7あるいはWindows 8が動作しているコンピューターで、スペクターに対応するためのアップデートを適用すると性能が劣化するだろうと述べている。同じチップ上で動作するWindows 10のコンピューターでもいくらかの性能低下が見られ、最新のチップではおおむね影響がないだろうとしている。
AMD製チップのユーザーは現時点では待つことを余儀なくされている。バージ(The Verge)の記事によると、マイクロソフトはAMD製チップを搭載するコンピューターにセキュリティ・アップデートを適用すると起動できなくなるとの報告を受けて、AMD製チップ向けの修正ソフト配布を一時停止した。マイクロソフトはこの問題について、脆弱性の修正のためにAMDから提供されたドキュメントに不備があったとして、AMDを非難している。
今回のマイクロソフトの発表により、アップルやグーグルのような他の企業は、セキュリティ・アップデートがMacやiPhone、Androidデバイスの性能にどのような影響を及ぼすか、積極的に公表することを一層余儀なくされるだろう。
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