KADOKAWA Technology Review
×
2024年を代表する若きイノベーターたちに会える!【11/30】はIU35 Japan Summitへ

ニューズラインエマージング・テクノロジーの最新情報をお届け。

イラン系ハッカー集団が米国に攻撃、インフラ企業狙いか
Associated Press
Hackers linked to Iran have been trying to crack the US grid for ages, says report

イラン系ハッカー集団が米国に攻撃、インフラ企業狙いか

サイバーセキュリティ企業のドラゴス(Dragos)が新たに発表した分析によると、イラン政府が後ろ盾となっているマグナリウム(Magnallium)というハッカー集団が、少なくとも1年間、米国の電力会社へのアクセスを試みていたことが明らかになった。マグナリウムは「パスワード・スプレー攻撃」と呼ばれる手法で、米国の電力会社や石油・ガス会社に繋がる何百ものアカウントのパスワードを推測しようとしていた。今回の分析結果は、2019年11月に同様の組織的活動を発見したと明らかにした、マイクロソフトの調査結果とも一致する。

ハッカー集団の作戦が成功したのかどうかは分からないが、報告では、インフラ施設の物理的設備を制御している、より特殊なソフトウェアにアクセスするには、はるかに精巧な手法が必要だと述べられている。ハッカーは今のところ米国で停電を起こす能力は持っていないようだが、それでも発電所のコンピューター・ネットワークを中断させる可能性はある。この報告は、インフラ所有者は絶えずサイバーセキュリティに気を配り、従業員に強力かつ使い回ししていないパスワードを使うなど基本的なセキュリティ上の助言を守らせ、また、もっと有効な保護策を採用させる必要があると注意を促している。

米国がイランのカセム・スレイマニ司令官を暗殺した後、米国とイランの間の緊張が高まる中で、専門家はイランがサイバー攻撃で報復するのではないかと警告していた。今のところ状況はほんの少し鎮静化しているが、ハッカーの侵入は続きそうだ。

シャーロット・ジー [Charlotte Jee] 2020.01.18, 9:44
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューは有料会員制サイトです
有料会員になると、毎月150本以上更新されるオリジナル記事が読み放題!
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る