クリエイター支援サイトのパトレオン、会員制サイトも構築可能に
「ペイウォール(料金を支払った会員のみコンテンツを閲覧できる仕組み)」は、コンテンツ中心のWebサイトにとって収益を上げるための主要な方法となっている。その一方で、お金を稼ぐのにもっと苦労しているのが、ちょっとしたブロガーや、コメディを放送するポッドキャスターたちだ。ファン・ファンディングサイトのパトレオン(Patreon)は、そうした状況を変えようとしている。
2013年に開設されたパトレオンは、クリエーターが毎月、あるいはプロジェクトごとにファンから寄付を受けられるプラットフォームである。作品制作に集中し、資金集めに苦労しないように、アーティストに対してより安定した収入と自由を与えている。10月25日に発表されたアプリケーション・ディレクトリーでは、ワードプレス(WordPress)のプラグインを提供し、アーティストはパトレオンのサイト(Patreon.com)の外にもリーチできるようになる。
ファンはアーティストのWebサイトに登録して継続的に寄付を続けることができ、クリエーターはお金を支払ってくれるサポーターだけがコンテンツページを利用できるように制限できる。ワードプレスを使っているサイトであれば、ペイウォールを簡単に導入できるわけだ。それ以外にも、アプリケーション・ディレクトリーには、メールチンプ(MailChimp、メール配信サービス)、パトレオン傘下のディスコード(Discord、音声・テキストチャットサービス)、クラウドキャスト(Crowdcast、動画ストリーミングサービス)などのプラグインがあり、さまざまな手段でアーティストを直接サポートすることが可能になる。
パトレオンは2016年から急激に成長し、利用者は資金提供側、アーティスト側ともに倍増している。資金提供者は100万人以上に上り、アーティストは5万人以上になった。今回の新しいツールは、当然、成長をさらに加速するのが狙いだ。クリエイターにとっては、作品にお金を払ってもらう手段を増やせる意義がある。
- 参照元: Patreon
5Gから6Gへ、通信の世界的研究者・太田 香教授「U35」へのメッセージ
世界の工学者を魅了し続ける
eムック 「パワー・ハングリー AIとエネルギーの未来」特集号
壁を突破する「覚悟」——再生医療産業を開拓、畠 賢一郎氏に聞く
書評:サム・アルトマンはいかにして「AI帝国」を築いたか