KADOKAWA Technology Review
×

ニューズラインエマージング・テクノロジーの最新情報をお届け。

中国でも芽生えたプライバシー意識、消費者団体がバイドゥを提訴
Tony Lam Hoang | Unsplash
Privacy May Finally Be Starting to Matter in China

中国でも芽生えたプライバシー意識、消費者団体がバイドゥを提訴

バイドゥ(百度)がユーザーの情報をひそかに監視している疑いで訴えられた。中国の市民が監視に疑問を抱き始めていることを示す最新の兆候だ。

ことの成り行きはこうだ。バイドゥがユーザーの同意を得ずに個人情報を収集していることに対して、中国東部の消費者保護団体が同社を訴えた。その消費者保護団体によると、バイドゥが開発した2つのモバイルアプリ(検索アプリとブラウザー)は、ユーザーの同意なしに、メッセージや連絡先、位置情報、通話にアクセスできるという。バイドゥは訴えを否認している。

今回の出来事を巨視的に見てみよう。中国では顔認証などのきわめて個人的なデータを使用する監視システムが、公的な議論の俎上にほとんど上ることもなく普及した。先週ニューヨーク・タイムズ紙は、テンセント(Tencent)やアリババに対する、一連のプライバシーに関するユーザーの抗議について報道した。今回のバイドゥのニュースは、中国が変わりつつあるかもしれないことを示す新しい兆しだと言える。

イェティン サン [Yiting Sun] 2018.01.09, 13:12
10 Breakthrough Technologies 2024

MITテクノロジーレビューは毎年、世界に真のインパクトを与える有望なテクノロジーを探している。本誌がいま最も重要だと考える進歩を紹介しよう。

記事一覧を見る
MITテクノロジーレビューは有料会員制サイトです
有料会員になると、毎月150本以上更新されるオリジナル記事が読み放題!
【春割】実施中! ひと月あたり1,000円で読み放題
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る