KADOKAWA Technology Review
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観測気球をたった1人で打ち上げ、僻地の気象台でも進む自動化
Creaticca Creative Agency, lastspark from the Noun Project | Erin Winick
Robot-deployed balloons are taking over for humans at remote weather stations

観測気球をたった1人で打ち上げ、僻地の気象台でも進む自動化

米国国立気象局(NWS)は、アラスカ州で観測気球を打ち上げる際に、人間の職員の代わりに自動ランチャーを使用している。

NWSの事務所の職員がボタンを押せば、自動ランチャーにセットされた観測気球は、自動的に膨らんで、点検され、打ち上げられる。一旦空中に上がれば、観測気球は世界中の天気予報に必要な情報を返送してくる。

ロボット・ランチャーはアラスカ州ではすでに2カ所の気象台に設置されている。さらに2020年までに11カ所の気象台に設置される予定である。1台が120万ドルするが、1年で100万ドルの節約になるはずだ。

僻地の気象台の職員の労働時間は予算削減のためにすでに縮小されている。自動ランチャーが設置されれば気象台1カ所あたり3人のチームで働いていたのが、たった1人ですむ。1人で台座を押し下げて、機械を積み直す作業をする。ほかの職員は別の職場に異動して再教育を受けることになる。アラスカ州ジュノーの組合役員であるキンバリー・ボーンはサイエンス誌に「自動ランチャーで僻地の気象台の職員の寿命はまた縮まります」と語った

エリン・ウィニック [Erin Winick] 2018.04.27, 12:58
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