
失敗を恐れないロシア、今度はプロパガンダAIを開発か?
リスクをいとわず新手法を積極的に取り入れるロシアは、恐ろしいほどのデジタル・プロパガンダ・マシンになろうとしている。
ロシアは2016年の米国大統領選挙において、非常に効果的なフェイクニュース・キャンペーンをオンライン上で展開した。1月30日からロンドンで開催されているAIコングレス(AI Congress)で、英国空軍の諜報将校でもあるオックスフォード大学大学院のキース・ディア研究員(実験心理学)は、ロシアの秘密の1つを語った。
「ロシアは他国よりもはるかに高いリスク耐性を持っています。他国が失敗を恐れてできないような、多くのおぞましいことを試みているのです。まだアルゴリズムが洗練されていない初期段階の人工知能(AI)をいきなり実戦に投入して改善するとしたら、驚くべきことです」。
AIが人間を騙せる本物のような偽画像を作成できることはすでに明らかになっている。ディア研究員の発言は、ロシアがフェイクニュースの作成にすぐにでもAIを使い出す可能性をほのめかすものだ。
世界中の指導者やスタートアップ企業は、フェイクニュースを排除する目的でAIを使う可能性を探っている。だがこれまでのところ、フェイスブックやグーグルなどの企業は立場を異にしている。
