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「AIは仕事を奪わないが、賃金には影響」英バークレイズ
Technological job loss is nothing new—but is this time different?

「AIは仕事を奪わないが、賃金には影響」英バークレイズ

英大手銀行バークレイズ(Barclays)が4月11日に発表した新しい報告書は、今日の技術の進歩が過去のものよりも人間の仕事にさらに大きな影響を与えるかどうかに注目している。

バークレイズのジェス・ステイリーCEO(最高経営責任者)は、「歴史的には、技術の進歩によって人間の雇用が減ることはなく、むしろ新しい機会の創出につながりました」と語る。

報告書は、人間がかつて支配していた仕事の領域に、人工知能(AI)が侵入できた理由として以下の3つを挙げている。

    • 1. 私たちはAIの学習に必要なデータを今までよりかなり多く作成している
    • 2. デジタルストレージがより安価になったため、すべてのデータを保持するのがより簡単になった
    • 3. コンピューティング・パワーが増加したため、すべてのデータを処理できるようになった

AIとロボットは人間の能力に近づいているが、人間は職場でロボットに対しリードを保っていると報告書は記している。その理由は、人間は、感覚入力を処理し、学習し、知覚し、文脈を理解する能力を生まれつき持っているためだ。

では、AIとこれまでの自動化とはどう違うのか? ほとんどの点で同じだ。だがバークレイズは、 今までになかったほど賃金が急落し自動化が容赦ないスピードで進むにつれてデータ・プライバシー問題が悪化する可能性があると警告する。

エリン・ウィニック [Erin Winick] 2018.04.17, 6:30
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