KADOKAWA Technology Review
×

ニューズラインエマージング・テクノロジーの最新情報をお届け。

ランサムウェアが猛威を振るった2017年、サイバー事故は倍増
Christiaan Colen | Flickr
The number of cyber incidents doubled in 2017

ランサムウェアが猛威を振るった2017年、サイバー事故は倍増

非営利団体オンライン・トラスト・アライアンス(Online Trust Alliance)の報告によると、ランサムウェア攻撃から電子メールのハッキングまでを含む2017年のサイバー・インシデント(重大事故)の数は、15万9700件へと倍増したという。

ただし、この数値は実態とはかけ離れている。オンライン・トラスト・アライアンスはサイバー攻撃の多くが報告されないままになっていると指摘し、インシデントの本当の数は「35万件を容易に上回る可能性がある」としている。

オンライン・トラスト・アライアンスによれば、 ワナクライ(WannaCry)ナットペトヤ(NotPetya) のようなランサムウェアは最大の脅威であり、他の種類の攻撃よりも「はるかに重大」であるという。

さらに今年は、ランサムウェアに並ぶ大きな脅威として、計算資源を密かに盗んで暗号通貨を採掘する「クリプトジャッキング」 が予測されている。しかしオンライン・トラスト・アライアンスによれば、クラウド・サービスやIoTのハードウェアはクリプトジャッキングに対する十分な安全性をまだ備えていない。

こうした脅威に対して何をすればよいのだろうか。オンライン・トラスト・アライアンスによると、報告されている攻撃の93%は回避可能だという。「(ユーザーに) 正しい判断をする知識を身に着けさせることは、システムを安全に保つ上で大いに役立つだろう」と付け加えている。

ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe] 2018.01.28, 16:58
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューは有料会員制サイトです
有料会員になると、毎月150本以上更新されるオリジナル記事が読み放題!
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る